夫婦の年齢が大きく離れている年の差婚。年上の方は精神的に落ち着いているイメージから穏やかな日々を過ごせそうですが、実際のところどうなのでしょうか。今回は調査データを用いて、年の差婚への考えや、年の差婚の実情を見ていきます。また年の差婚のメリット・デメリット、年の差婚に向いている人の特徴も紹介します。最後まで読んで年の差婚について理解を深め、成婚の可能性を広げてくださいね。
目次
そもそも年の差婚とは?
「年の差婚」とは夫婦の年齢に差のある結婚のことを言いますが、何歳差以上などの明確な定義はありません。ただ、1~2歳差、3~4歳差というのは「同年代」と言っていい年齢差ですので、年の差婚に含まれないと考えていいでしょう。明確な年齢差は言えませんが、「年の差婚」は10歳差や20歳差など、それなりに大きく年齢差がある男女の結婚を指すと仮定します。その前提をもとに、年の差婚のメリット・デメリット、年の差婚が向いている人の特徴を紹介していきます。
調査データから見える「年の差婚」の希望と現実では、どのくらいの人が年の差婚を希望しているのか、実際はどのくらいの年齢差の結婚が多いのかについて調査データで見ていきます。
年の差婚への希望傾向
国立社会保障・人口問題研究所の「第15回出生動向基本調査」によると、「未婚者が希望する結婚相手との年齢差の構成」は、以下のようになっています。
男性(未婚者)が希望する年齢差
- 1位:同じ歳(41.8%)
- 2位:1~2歳年下(14.9%)
- 3位:5~6歳年下(14.4%)
- 4位:3~4歳年下(13.6%)
- 5位:7歳以上年下(8.5%)
- 6位:年上(6.7%)
女性(未婚者)が希望する年齢差
- 1位:1~2歳年上(29.6%)
- 2位:同じ歳(28.4%)
- 3位:3~4歳年上(20.6%)
- 4位:5~6歳年上(11.9%)
- 5位:7歳以上年上(5.6%)
- 6位:年下(3.9%)
(出典)第15回出生動向基本調査(第Ⅰ部独身者調査の結果概要) 【PDF】
男性では「同じ年」が1位で41.8%にも上り、次いで「1~2歳年下」が14.9%となっています。女性においては、1位「1~2歳年上」(29.6%)、2位「同じ年」(28.4%)の順。男女ともに「同じ年」「1~2歳年下(年上)」を合計すると、それぞれ過半数を示します。
また、3位以降は男性は「5~6歳年下」(14.4%)、「3~4歳年下」(13.6%)、「7歳以上年下」(8.5%)、女性は「3~4歳年上」(20.6%)、「5~6歳年上」(11.9%)、「7歳以上年上」(5.6%)と続きます。また、「年上」の女性を希望する男性、年下の男性を希望する女性もいますが、6.7%、3.9%と、大きな割合ではありません。
男女ともに同年代の相手を希望する人が最も多く、その次に男性は少し年下の女性を、女性は少し年上の男性を望む傾向があるようです。
この調査データを見る限りは、年の差婚を希望する未婚男女はそれ程多くはないと言えそうです。
年の差婚の現実の構成
では、実際の結婚年齢差はどのようになっているのでしょうか。厚生労働省の2018年「人口動態調査」によると、「初婚夫妻の年齢差別にみた年次別婚姻件数及び百分率(各届出年に結婚生活に入り届け出たもの)」は、以下のような結果になっています。
[妻が年上 総数 24%]
- 妻が年上(4歳~)6.4%
- 妻が年上(3歳)3.1%
- 妻が年上(2歳)4.8%
- 妻が年上(1歳)9.7%
- 夫婦同年齢 21%
[夫が年上 総数 55%]
- 夫が年上(1歳)13.5%
- 夫が年上(2歳)9.3%
- 夫が年上(3歳)7.2%
- 夫が年上(4歳)5.8%
- 夫が年上(5歳)4.5%
- 夫が年上(6歳)3.5%
- 夫が年上(7歳~)11.2%
出典:初婚夫妻の年齢差別にみた年次別婚姻件数及び百分率(各届出年に結婚生活に入り届け出たもの)(e-Stat)
最も多いのが「夫婦同年齢」(21%)、次に「夫が1歳年上」(13.5%)、「夫が7歳以上年上」(11.2%)、「妻が1歳年上」(9.7%)、「夫が2歳年上」(9.3%)「夫が3歳年上」(7.2%)と続きます。前出の「第15回出生動向基本調査」の結果と同じく、実際の夫婦でも同年代か、男性が少し年上の組み合わせが多い傾向にあるようです。
一方、妻が年上の夫婦の総数24%というのは、「第15回出生動向基本調査」の以下結果に比べると、かなり多い印象です。
男性(未婚者)が希望する年齢差
6位:年上(6.7%)
女性(未婚者)が希望する年齢差
6位:年下(3.9%)
また、夫が7歳以上年上が11.2%という数字も、「第15回出生動向基本調査」の以下結果に比べると、やや多いと言えそうです。
男性(未婚者)が希望する年齢差
5位:7歳以上年下(8.5%)
女性(未婚者)が希望する年齢差
5位:7歳以上年上(5.6%)
年の差婚のメリット・デメリット
年の差婚をするかどうかを考える際には、そのメリット・デメリットを知っておく必要があるでしょう。
年の差婚は、一般的に「ケンカが少ない」のがメリットで、話題が合わないなどの「ジェネレーションギャップ」がデメリットと言われます。他にはどのようなメリット・デメリットがあるでしょうか。男性目線・女性目線で見ていきましょう。
年の差婚-女性目線:男性が年上、男性が年下
男性が年上の場合のメリット
- 自分よりも精神的に余裕があり、包容力が期待できる
- 自分より人生経験が豊富なため、困難に直面したときに相談やアドバイスを得られることが期待できる
- 自分より人生経験が豊富なため、そばにいて学ぶことで自分も成長することができる
- 自分よりもはるかに収入が多いことが期待でき、経済的余裕が生まれる可能性が高い
男性が年上の場合のデメリット
- 平均寿命から考えて、早くに未亡人になる可能性が高くなる
- 定年までの期間が短く子どもの教育費が必要な時期より前に収入が減るリスクがある、リストラなどに合った場合年齢的に再就職が不利になる場合がある、年齢によっては希望する住宅ローンが組めないなど、将来的な経済面の不安がある
- 年齢によっては不妊の可能性が高まる
- 年齢によっては子育て中に体力が追い付かなくなる場合がある
- 自分よりも早く高齢になるため、介護をしなければいけない可能性がある
男性が年下の場合のメリット
- 自分も若い気分でいられる
- 定年までの期間が長いため、収入面で長期的に安定することが期待できる
- 体力があるため、抱っこやお風呂、遊び相手など、子育ての面で頼ることができる
男性が年下の場合のデメリット
- 人生経験が自分より少なく、困難に直面したときに相談したりアドバイスを得たりすることができない場合がある
- 精神年齢も自分より低いことが多く、精神的に頼りにすることができない
- 年齢的に年収がまだ低い可能性もあり、経済的に余裕がない場合がある
- 年齢差によっては姉弟や親子に間違えられてしまうことがあり、人によっては不快になる
「年上男性は体力面や将来的なことを考えると少し不安があるけれど、経済的・精神的に支えてもらえる」。「年下男性は現時点では経済的・精神的な支えはあまり期待できないけれど、体力面では頼れる。また、将来に期待できる」。一般的にはそのような傾向があると言えるかもしれません。
年の差婚-男性目線 女性が年上、女性が年下
女性が年上の場合のメリット
- 自分よりも包容力があったり頼りがいがあったりすることが多く、甘えられる
- 自分に比べて人生経験が豊富で気配りができる
- 社会の状況を把握している可能性が高いため、仕事で帰宅が遅くなったり付き合いがあったりしても理解がある
女性が年上の場合のデメリット
- 主導権が握りにくい
- 女性の同世代男性と比較されてしまい、プレッシャーを感じる場合がある
女性が年下の場合のメリット
- 主導権を握りやすい
- 自分の経験を評価してくれ、尊敬し、甘えてくれる
女性が年下の場合のデメリット
- 人生経験が少なく、世間知らずな場合がある
- 経済的にも精神的にも頼られすぎると、疲れてしまう場合がある
「年上女性の場合、主導権は握られてしまいそうだけれど、いろいろなことを安心して任せられる」。「年下女性はさまざまな面で自分に責任が重くかかってきそうだけれど、主導権を握らせてもらえて、自分の好きな方向へ導ける」。一般的な傾向としては、そう言っていいかもしれません。
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年の差カップルはどこで出会った?
年の差カップルは、どのような場所で出会うものなのか、詳しく見ていきましょう。
勤務先
勤務先で上司と部下の関係がある異性と出会い、恋愛に発展するケースがあります。年功序列の会社の場合、上司が年上で部下が年下のケースがみられます。必ずしも年の差が大きくなるとは限りませんが、上司と部下の関係で関わる機会が多いため、恋愛に発展することもあるでしょう。
旅行先
旅行先で出会った人と交流を持ち、LINEや電話でやり取りを続けた結果、恋愛に発展するケースがあります。旅行先で出会う人は、同い年の場合だけでなく、ある程度年の差があることも多いため、年の差カップルとなりやすいのです。
SNS
SNSでは不特定多数の異性と出会えるチャンスがあります。年上・年下の異性を探してアプローチすれば、恋愛に発展する可能性もあるでしょう。また、SNSの中でも特定のグループ内で交流を深めた結果、自然に恋愛へ発展するケースもあります。
マッチングアプリ
マッチングアプリでは、年代別に気になる相手を探すことができます。年の差がある異性を効率的に探したい場合に向いています。
年の差婚に向いている人
年の差婚が同年代の結婚と異なる点は、「世代が違うことによる価値観の違いやライフイベントにおける年齢の差」、「社会的役割や収入の違い」、「見た目や身体機能の衰えなど生物学的な変化のタイミングのずれ」などが挙げられるでしょう。それらを踏まえると、例えば次のような人が年の差婚に向いていると言えそうです。
年の差婚が向いている女性(男性が年上)
- 男性が退職やリストラなどで収入が途絶えることも想定し、自分の仕事や保有資産でも生活を維持できるなど、男性の収入を当てにしないで済む人
- 男性が10~20歳以上年上の場合は、夫の介護が必要となる可能性もあり、その覚悟ができている人、また子どもがいない人生でもよいと思える人
年の差婚が向いている女性(男性が年下)
- 自分よりも経験が浅く未熟と思えることがあっても、自尊心を傷つけることなく夫を尊重できる人
- 自分が年上だからと遠慮せず上手に甘えられる人
- 年齢相応の常識やマナーがあり、年齢を重ねることが魅力となっている人
年の差婚が向いている男性(女性が年上)
- 女性に遠慮しすぎない人あるいは上手に甘えられる人
- 理解のある自立した女性のそばで仕事に集中したい人
- 年上女性の経験も吸収し、ともに成長したい人
- 子どもがいない人生でもよいと思える人
年の差婚が向いている男性(女性が年下)
- 価値観や世代の違いを柔軟に受け容れられる人
- 人生経験の浅い世間知らずな女性であっても、受容してあげられる人
- 女性の収入が少ない場合に、その分の金銭的な負担を惜しまない人
年の差婚の成功のポイント
年の差婚を成功させるには、次のポイントを押さえる必要があります。
価値観を尊重して歩み寄る姿勢を持つ
これまで異なる友人や家族と触れ合ってきて、仕事やそこで出会う人達も異なるため、価値観が違うのは当然と言えるのではないでしょうか。価値観を尊重して歩み寄る姿勢を持つことで、年の差による価値観の大きな違いによるトラブルが減るでしょう。
コミュニケーションをこまめに取る
年の差が大きいと、話が合わないからといってコミュニケーションを取らなくなる場合があります。そうなれば、ますます相手との間に溝ができてしまうでしょう。
お互いに夫婦であることを意識できる距離感で接すれば、お互いを尊重して歩み寄る姿勢を持ちやすくなります。他愛もない日常会話でもいいので、なるべく毎日コミュニケーションを取ってみてください。
年齢差は気にしすぎないことが大切
年の差婚についてはさまざまな意見がありますが、2人の関係や普段の様子などは、周りの人には伝わりません。どのような印象を持たれたとしても、それは事実と異なるケースが多いでしょう。
たとえ事実と印象が合致していたとしても、お互いが年の差を気にせずに結婚したのであれば、周りの印象に引っ張られることなく気持ちを楽に持って、結婚生活を楽しむことが大切です。
年の差婚のメリット・デメリットを知り、出会いの幅を広げる
10歳、20歳といった大きな年齢差のあるカップルは、一般的に精神的な落ち着きからケンカが少なく経済的にも余裕が生まれるなど、うまくいけば穏やかで平和な家庭が築ける組み合わせです。
今回の記事を読んで、「年の差婚はデメリットよりもメリットの方が大きいかも」「考えたこともなかったけれど年の差婚、自分に向いているかも」と感じたら、ぜひオーネットの無料結婚チャンステストを受けてみてください。相手への希望年齢の幅が広くなったぶん、多くのお相手とマッチングすることが期待できます!
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