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女性は離婚後にすぐに再婚できない?再婚禁止期間を短縮できるケースとは

女性は離婚後にすぐに再婚できない?再婚禁止期間を短縮できるケースとは

女性は、離婚後の一定期間再婚できないよう、法律で定められています。そのため離婚後によい出会いがあっても、期間が過ぎるのを待たなければなりません。なぜ女性は再婚を制限されるのでしょうか。今回は女性が受ける再婚禁止期間と、禁止期間中に結婚してもよいケースについてご紹介します。

目次

再婚するまでに必要な期間

日本においては、女性は離婚してから一定の期間は再婚できない「再婚禁止期間」が法律で定められています。この再婚禁止期間はどの程度の期間であり、なぜ女性にだけ設定されているのでしょうか。

女性は離婚後100日経過で再婚可

女性にだけ定められている再婚禁止期間は、民法733条1項によって、離婚から100日間と定められています。

(再婚禁止期間)

第七百三十三条

女は、前婚の解消又は取消しの日から起算して百日を経過した後でなければ、再婚をすることができない。

引用:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089

そのため、女性は離婚後に即再婚することはできません。かつては離婚後6カ月と定められていましたが、平成28年6月1日の民法改正により、100日に短縮されました。

離婚後に生まれた子どもの父親を明確にするため

女性にのみ再婚禁止期間が設けられている理由は、離婚後に出産した子どもの父親を明確にするためです。

民法第772条では、前夫との離婚後300日以内に生まれた子どもは前夫の子、婚姻後200日経過後に生まれた子どもは現夫の子と推定すると定めています。

(嫡出の推定)

第七百七十二条 妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。

2 婚姻の成立の日から二百日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消しの日から三百日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。

引用:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089

この定めを「嫡出の推定」といい、仮に女性が離婚から100日経過直後に再婚し、後に出産したとしても、前夫との離婚から300日を区切りに、子どもがどちらの夫の子であるかを明確に定められるようになりました。

再婚禁止期間中に結婚できるケース

離婚後100日間と定められた再婚禁止期間ですが、一部の例外においては、この期間中の再婚が認められるケースがあります。再婚禁止期間は子どもの父親を明確にするために必要であるとお伝えしましたが、すなわち子どもの父親を明確にする必要がなければ、この期間に結婚を禁止する必要はなくなるのです。

民法733条においては、次のように再婚禁止期間の不適用を定めています。

(再婚禁止期間)

第七百三十三条

2 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。

一 女が前婚の解消又は取消しの時に懐胎していなかった場合

二 女が前婚の解消又は取消しの後に出産した場合

引用:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089

妊娠していない

女性が離婚した時点で妊娠していない場合には、前夫との間にできた子どもがいないため、再婚禁止期間による制限はありません。

離婚後に出産している

女性が前夫との離婚後、再婚禁止期間中に出産した場合には、その子どもは前夫の子であると推定されるため、その時点で再婚が可能となります。

離婚した相手と再婚する

女性が前夫と離婚後、ほかの男性との結婚を挟まずに前夫と再婚する場合には、再婚禁止期間は適用されません。

高齢で妊娠の可能性がない

女性が高齢であり、妊娠・出産する可能性がない場合には、子どもの父親を明確にする必要がありませんので、再婚禁止期間は適用されません。

夫が失踪宣言を受けた、または生死が3年以上不明で裁判離婚をした

夫が失踪宣言を受けた、または行方不明のまま3年以上生死が不明の場合には、その夫の子を懐妊することは不可能であるため、裁判離婚を済ませた上で即再婚が認められます。

離婚直後の再婚で注意したいポイント

再婚は女性に認められた権利であり、幸せな人生を送るための選択肢のひとつです。しかし離婚直後の再婚に対しては、周囲の目や家族との関係など、考えなければならないハードルが多くあります。

新たな出発を成功させるためにも、どのような事柄に対応しなければならないのかを理解し、どうハードルを越えていくかの方針を新しいパートナーと話し合いましょう。

離婚前から関係があったと誤解される恐れあり

離婚から短期間で再婚すると、離婚前から関係があったのではと勘ぐる人が出てきます。たとえ相手側に原因がある離婚だったとしても、再婚相手との関係が原因で離婚したのではと、いわれのない疑いをかけられかねません。

残念ながら、そういう人々にどんなに真実を説明しても、言い訳をしているようにしか捉えてもらえないでしょう。離婚相手、もしくは再婚相手との共通の知人が多く、あらぬ疑いをかけられかねない場合には、周囲が納得する程度まで再婚の時期をずらしてもよいかもしれません。

家族に受け入れられない場合もある

世間一般においては、再婚は当たり前だと考えられるようになってきました。しかし今でも一度結婚したら離婚してはならず、再婚などもってのほかと考える人も少なくありません。

そうした離婚・再婚に反対する家族がいると、再婚後の家族との付き合いで非常につらい思いをすることになるでしょう。残念ながら、そうした人々の考えを変えることは困難です。無理に理解してもらおうとせず、適度な距離感を保った付き合いに留めておくのが、ちょうどいい関係かもしれません。

子どものケアが大切

子どもを連れての再婚は、自分と再婚相手だけの問題にとどまりません。親の再婚は子どもの人生にも大きな影響を与えますので、子どもにとってプラスになる再婚なのか、慎重に考える必要があります。

新しいパートナーと子どもがうまくコミュニケーションを取れるよう、触れあう機会を作るように心がけましょう。また子連れ同士の再婚となるなら、大人と子ども間の関係を築くことはもちろん、子ども同士の関係にも気を配らなければなりません。

すぐにでも再婚したいと思うかもしれませんが、まずは子どものケアを第一に、焦らずに関係を築くように心がけましょう。

再婚はトラブル回避を意識した対策を

女性の再婚には、再婚禁止期間など知っておくべき内容があります。これらは主に離婚後に出産した子どもが誰の子なのかをはっきりさせるためのものです。子どもにまつわるトラブルを起こさず、スムーズに再婚するためにも、十分に理解しておきましょう。

ただし離婚直後の再婚は、周囲に持たれるイメージも考えなければなりません。パートナーや家族、子どもたちと話し合い、トラブルのない再婚を目指しましょう。

離婚が落ち着き再婚できる時期が来たら

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[記事制作者:株式会社オーネット 編集部][監修者:浜松支社 奥嶋アドバイザー]