一生独身でいようと考える理由は人それぞれです。結婚に興味がない方から、婚活に不安を感じる方、個人的な事情で決断された方まで、その選択の背景は多様です。
近年では「結婚しない生き方」を積極的に選ぶ人も増えており、それは人生における一つの選択肢として認識されるようになってきました。
結婚に対する価値観が多様化する中で、独身生活のメリットとデメリット、必要な準備について理解を深めることは、これからの人生を考える上で重要な要素となっています。
目次
独身の割合
日本では未婚率が年々上昇しており、生涯未婚率(50歳まで一度も結婚したことがない人の割合)は顕著な増加を示しています。
令和2年(2020年)の国勢調査によると、50歳時点での生涯未婚率は男性が28.25%、女性が17.81%となっています。1970年と比較すると、男性で約17倍(1.70%から28.25%)、女性で約5倍(3.33%から17.81%)という劇的な増加を示しています。
年 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
1970年 | 1.70% | 3.33% |
1980年 | 2.60% | 4.45% |
1990年 | 5.57% | 4.33% |
2000年 | 12.57% | 5.82% |
2010年 | 20.14% | 10.61% |
2015年 | 23.37% | 14.06% |
2020年 | 28.25% | 17.81% |
特に2000年以降、その変化は顕著になっており、「結婚が当たり前」という社会通念が大きく変化してきました。背景には、価値観の多様化だけでなく、働き方や生活様式の変化、経済状況など、様々な社会的要因が絡み合っていると予想できます。
参考:総務省統計局「平成27年国勢調査(人口等基本集計結果)」
独身を選択する理由
2021年社会保障・人口問題基本調査「結婚と出産に関する全国調査」(第16回出生動向基本調査)によると、独身者の結婚に対する意識と理由が明らかになりました。
理想的な相手に巡り合えない
独身でいる理由として、「適当な相手にまだめぐり会わないから」が最も高い割合を示し、男性の43.3%、女性の48.1%が選択しています。
独身者の約半数が、理想的な相手との出会いがないまま未婚状態が継続していることを示しています。とりわけ女性の方が男性よりも約5ポイント高く、出会いの機会の不足や適切な相手との出会いの難しさをより強く感じていることが読み取れます。
結婚の必要性を感じない
結婚の必要性を感じないことも、独身でいる主要な理由として挙がっています。「結婚する必要性をまだ感じないから」は男性で29.5%、女性で23.9%と、男女ともに上位を占めており、特に男性にとって2番目に大きな理由となっています。
この結果から、現代社会において結婚が必ずしも人生の必須イベントとして捉えられていない可能性が考えられます。また、前回調査と比較すると、この傾向は徐々に強まっているようです。必要性を感じないという回答は、社会における結婚の位置づけの変化を反映しているのかもしれません。
今の気楽な生活を変えたくない
「独身の自由さや気楽さを失いたくないから」という回答は、女性では31.2%で2位、男性では28.5%で4位となっています。また、「今は、趣味や娯楽を楽しみたいから」という回答も、男性19.4%、女性20.4%と、男女ともに一定の割合を占めています。
この結果からは、現代の若者が個人の生活や自由を重視する傾向が読み取れます。特に女性において、自由な生活様式への志向が強く表れているのが特徴的です。結婚が必ずしも唯一の選択肢ではなくなり、個人のライフスタイルを優先する価値観が広がっていることを示唆しています。
あえて独身でいる人の傾向
自由でいたい
独身生活の最大の魅力として、「行動や生き方が自由」を挙げる人が圧倒的多数を占めています。男性の70.6%、女性の78.7%がこの点を評価し、その割合は調査のたびに上昇を続けています。
さらに「住宅や環境の選択の幅が広い」(男性27.7%、女性24.1%)という回答も目立ちます。加えて、「金銭的に裕福」という回答も男性14.6%、女性20.6%と一定数存在し、経済面での自由も独身生活の魅力として捉えられています。
仕事や私生活が充実している
25~34歳の年齢層では、キャリアや個人の生活を重視する傾向が鮮明です。「今は、仕事(または学業)にうちこみたいから」という回答は男性17.9%、女性19.1%となっており、「今は、趣味や娯楽を楽しみたいから」も男性19.4%、女性20.4%と約2割を占めています。
同時に「友人などとの広い人間関係が保ちやすい」という回答も男性9.6%、女性11.2%と一定数見られます。興味深いのは、これらの回答における男女差が小さいことです。
性別に関係なく、仕事、趣味、人間関係など、結婚以外の場面での自己実現や生活の充実を重視する価値観が定着してきていることが読み取れます。
また「異性との交際が自由」という回答も男性24.9%、女性16.2%となっており、必ずしも結婚を前提としない関係性も選択肢の一つとして認識されているようです。
一生独身でいることのメリット
選択肢が自由になる
海外赴任や転職、起業など、人生の重要な岐路において、家族の意向を考慮する必要がありません。また、自分の興味や関心に従って、急な留学や資格取得のための時間投資なども柔軟に決断できます。
居住地の選択においても、学区や家族の通勤を考える必要がなく、自分の希望を最優先にできます。さらに、飲み会や趣味の集まり、旅行なども予定が立てやすく、交友関係を広げやすい環境を維持できるでしょう。
不要の責任がない
世帯主としての経済的責任や、子どもの教育に関する意思決定など、家族を持つことで生じる重責もありません。
家族起因の精神的な負担も生じず、自分の人生に集中できる環境が整っています。また、親族との関りや、家庭を持つことで必然的に担うことになる社会的な義務も最小限で済むため、より自由度の高い生活を送ることができます。
金銭的な余裕が出る
結婚式費用や子育て費用といった大きな支出の心配がないため、資産形成や老後の備えにより多くの資金を回すことができます。
趣味や自己投資、旅行などの自分の満足のための支出も、より自由に計画できることもメリットです。将来的なリスクに備えた保険や貯蓄も、自分のペースで進められ、柔軟な資金計画が立てられます。
一生独身でいることのデメリット
健康面や将来の介護の問題
独身者の最大の課題は健康と介護です。病気やけがの際、看病してくれる人がおらず、すべて自己管理が必要となります。また食生活が乱れやすく、長期的な健康リスクも高まります。
老後は特に深刻で、介護が必要になった際の選択肢が限られます。施設入所や介護サービスの手続きも自分で行わなければならず、判断力が低下している場合には対応が困難となるでしょう。
緊急時の不安も大きく、今は健康でも将来に向けた備えが重要な課題となります。
孤独感と将来への不安
独身者の最大の課題は精神的孤独と社会的孤立です。困難な時に支えてくれる家族がなく、病気や金銭問題の際も自力で解決せざるを得ません。
人間関係も次第に変化し、友人は結婚や育児で疎遠になりがちです。親族からの結婚圧力や、家族中心の会話での疎外感も精神的負担となります。
孤独感は年齢とともに深まり、メンタル的にも大きな影響を与えます。単なる一時的な寂しさではなく、独身者が長期的に向き合うべき重要な課題です。
周囲からのプレッシャーを感じる
独身者は社会からの結婚期待に常にさらされています。親族や友人からの「結婚しないの?」という直接的な言葉や、言外に感じる視線に疲弊することも少なくありません。そのため、親戚の集まりや同窓会などの場を避けるようになる人も多いのです。
特に冠婚葬祭の場では、カップルや家族単位の席次や挨拶など、独身であることを強く意識させられる場面が続きます。年齢を重ねるほど「まだ結婚しない理由」を問われる機会が増え、説明を求められる精神的負担も大きくなります。
一生独身から抜け出すためには結婚相談所がおすすめ
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一生独身でいることのメリット・デメリットを比較して「結婚してもいいかな」と思ったり、一生独身でいるつもりだったけど「やはり結婚したい」と思ったりした時には、ぜひご活用ください。