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実は誰も答えられない?あえて問う、自分が結婚を選ぶ意味

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法律的な部分を除けば、結婚に意味があるのかないのかは、実は明確にわからないのが事実。そのため、男性同様に働き結婚願望がない女性も増えています。よく言われる精神的安らぎや子どもについても、実は結婚に直結するわけではないのですが、抽象的な社会性は確実に変化するので、それを理由に人間として成長するためというなら、結婚する意味は大きいでしょう。

目次

意味はある?意味なんてない?結婚ってなんだろう

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結婚の意味を考えるなんて、まるで哲学的な話にも思えてきます。そして結婚ほど、名言・時には迷言にあふれる事柄はありません。古今東西、作家・政治家・善人・悪人に関係なくさまざまな人が言葉を残し、良いか?悪いか?についても、意見が真っ二つに別れています。

「あらゆる人智の中で結婚に関する知識が一番遅れている。(バルザック、フランスの小説家)」という言葉を聞けば、相手選びには慎重になろうと思うでしょうし、「結婚――いかなる羅針盤もかつて航路を発見したことのない荒海。(ハイネ、ドイツの作家・詩人)」という言葉からは、このまま結婚を進めても良いのだろうか?と不安になってしまうことでしょう。

でも、「結婚したまえ、君は後悔するだろう。結婚しないでいたまえ、君は後悔するだろう。(キルケゴール、デンマークの哲学者)」という言葉に触れれば、あまり考えすぎずにまずは一歩踏み出そう、と勇気をもらえるはずですし、「人類は太古の昔から、帰りが遅いと心配してくれる人を必要としている。(ミード、アメリカの文化人類学者)」と言う言葉を聞けば、愛し愛される人がいる大切さを知るでしょう。

結婚にまつわる名言は、ネットで調べるだけで山ほど出てきますので、結婚に迷うことが出てきたら試しに調べて、過去の偉人たちに意見を求めても面白いかもしれません。

結婚しないでも生きていける世の中?

以前なら、「社会的に認められる・お金の心配がなくなる・一人ではない安心感を得られる」という理由から、むしろ積極的に結婚しようと考えるのが当たり前でした。しかし現在では、既婚・未婚で仕事が変わることはほとんどなく、収入面の男女差もかなり縮小が進み、SNSなども駆使すれば孤独とも無縁でいられる世の中です。

このような状況で、いざ結婚しようと考えるなら、自分にとってメリットとなる何らかの意味が必要になるものです。その一番の理由となるのは、やはり結婚相手でしょう。

「この人となら幸せな結婚ができそうだ」と思えることが一番でしょうが、ほかにも家族との相性・社会的地位など、人によってメリットとなる要素はさまざまに変化するものです。

逆から言えば、理想の結婚相手さえいれば、それだけで結婚する意味になる、とも言えそうです。そして事実として、多くの人はさまざまな手段を駆使して自分で相手を選び、結果としてこれまでに多くの人が結婚までたどり着いているのです。

結婚の制度的なメリット

婚姻届を提出することによる、法的な結婚をする意味やメリットについても、簡単に触れてみましょう。

まず挙げられるのが、税金の優遇です。具体的には「配偶者控除」「扶養控除」が該当しますが、この制度を利用することで納税金額を安くできます。気になる方は、こちらのページも参照してみてください。

次に挙げられるのが、相続や代理手続きなどの際に、委任状などの特別な証明物が不要だということ。もし結婚していないと、例えば手術の際には、わざわざ実家にいる親などに来てもらわなければなりません。

法的な手続きを踏まない結婚、いわゆる事実婚についても触れておきます。

まず前述した税制の優遇については、ほとんどの場合事実婚では該当しません。また、子どもができた時には、子どもは母親の籍に入る、ということも法的な結婚とは違う点です。

しかしそれ以外の部分、例えば状況によっては事実婚の相手が生命保険の受取人に指定可能など、事実婚のカップルが不利にならないように制度整備が進んでいるのも事実。

状況によってはとても賢い選択にもなり得る制度ですので、もし自分もそのような方法を取ろうと考える方は、法務省のこちらのページもあわせて参照することをおすすめします。

しない?できない?結婚願望がない人が増えている

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結婚しない選択をする女性の割合がどんどん増えている

オーネットが行った2021年 「新成人の恋愛・結婚に関する意識調査」のあなたは将来結婚したいと思いますか?」という質問に対して、「結婚したい」と回答した女性の割合が前年より10ポイント以上も低下したという、驚くべき結果が出ました。

コロナ禍というこの年ならではの情勢が大きく影響したものと考えられるのですが、男性には同じような変化が見られないことから、むしろ女性だけに結婚願望がなくなるような変化があった、と考える方が良さそうに思えます。

ネットを使って、よく言われる結婚願望がない女性の特徴を調べると、「仕事が充実している」「経済的に自立している」「ひとりの自由な生活を変えたくない」といった現状肯定型と、「結婚にネガティブなイメージを持っている」「男性と向き合う自信がない」「恋愛や結婚に失敗した経験がある」といった将来不安型に大きく分類できそうです。

それぞれに処方箋を出すとするなら、前者に対しては「結婚でさらにプラスできる要素」、後者に対しては「結婚することでマイナス分を払拭できる要素」となるのでしょう。

両親を見て結婚に否定的になってしまう可能性も

前述した現状肯定型は、「この人なら」と思える運命の人に出会えてしまえば、突然結婚してしまう可能性は十分にあります。しかし将来不安型の、特に「結婚にネガティブなイメージを持っている」人については、それを払拭するのは相当難しいものとなるかもしれません。なぜならそれは、育った家庭環境が影響している可能性があるから。

特に「親の仲が良くなかったから、自分も結婚に否定的になった」というような人の場合、結婚には何の意味もメリットも見いだせない可能性が高く、もし恋人ができた場合でも、どれほど結婚のメリットを説いても気持ちが変化することは難しいでしょう。

また、親が子離れできず過剰に干渉するために、両親を安心させねばと余計なプレッシャーを感じたことで、かえって婚活に臆病になってしまった、ということも起こることです。自分がそんな状況かも?と感じたときには、まずは気持ちをフラットにして、今の自分を冷静に見つめ直してみるのも良いでしょう。

モテていた経験が結婚の支障となることも

毎日の生活が充実しているはずの現状肯定型の方にも、ときどき問題がある人がいます。そもそも現状肯定型は気持ちにも余裕があり、わりとモテて恋愛経験が豊富だったりするのですが、「恋愛は別もの」と結婚に結びつけられず、気付いたら周りは既婚者だらけで自分だけが独身、なんだか取り残された気持ちになることがあるそうです。

そんな自分に焦ってしまい、慌てて婚活を始めたものの、周囲の前のめり感にうんざりしてしまい、「モテるはずの自分に、婚活なんて意味があるのだろうか?」という負のスパラルにハマってしまう人もいるので、自覚がある人は注意した方が良いかもしれませんね。

独身でいることが悪、というわけではありませんので、諦めて結婚する必要は全くないのです。

あえて問う、自分が結婚を選ぶ意味。

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まず断らなければならないのは、結婚に決まったスタイルがあるわけではない、ということであり、仕事などの影響で「同居しない」「子どもはつくらない」というカップルだって存在します。

ただしここでは、内閣府の行った平成16年版少子化社会白書に基づき、結婚の利点の上位に挙げられた「精神的安らぎの場が得られる」「子どもや家庭を持てる」から、結婚を選ぶ意味を考えていきます。

結婚することによる精神的安らぎ

男性では特に高い割合を示す精神的な安らぎの場とは、なかなかに抽象的な表現ではあります。

例として、男性が働き女性が専業主婦と仮定するなら、男性目線では「妻のいる家に毎日帰れる幸せ」、女性目線では「旦那さんを家で待つ幸せ」ということになり、「好きな人と一緒にいたい」ということにもつながることから、それは確かに望ましいことでしょう。

でも、うがった考えを承知で言えば、「適齢期を逃さずに済んだ」といった世間の目を意識した結果、「両親を安心させられる」という家族に対する見栄、「旦那さんの稼ぎのおかげで飢えずに済む」といった打算的考えなど、その相手を選ばなくても成立した精神的安らぎがその数字には含まれている、という可能性だって十分に考えられます。

だけど、それでもいいのです。最初は後ろ向きだった結婚も、いざしてみたら相手をどんどん好きになっていった、結婚生活を通して家族が増えて幸せな将来が待っていた、という状況は十分に考えられるもの。これらは間違いなく、精神的安らぎと見ることができますね。

結婚して子どもや家庭を持つこと

子どもが欲しくて結婚するカップルは少なくありません。生物的に考えても、群れをつくる・子孫を残すということは、極めて正常な思考であり行動でもあるので、異論を唱える人はとても少ないです。

ただ、これが「出産のタイムリミットが近づいたから誰でもいいので結婚する」となってしまうと、後で問題が起こる可能性があります。なぜなら、結婚生活そのものがうまくいくためには、子どもの存在も含め家族で切磋琢磨しながら成長していく必要があるから。

子どもが産まれたあなたは、旦那さん奥さんを含めた家族全体を育てるのだと理解することが大切です。

これから自分は結婚相手を見つけられる?

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ここまで読んでみたら、結婚する意味って実はかなり曖昧なのでは?と感じたことでしょう。今の自分に満足している人にとっては、ひょっとしたら結婚なんて邪魔になるだけなのかもしれません。

だいたい、それまでの他人が、二人のセットになったとたんに人間性が向上するはずなどなく、自分が成長するなら自分自身が努力しなければならないのです。

しかし、結婚することで確実に周囲にも変化を及ぼします。誰かと一緒に取る食事は、いつの間にか毎日の楽しみへと変わっていきますし、それまで疎遠だったご近所さんが突然「困ったことがあったら言ってね」とフレンドリーになって、家族ぐるみの付き合いへと変わっていくことだってあるでしょう。

このように状況が変わることで「あ、幸せってこういうこと?」と思えたなら、それが結婚の意味なのかもしれません。

そんな相手を自分も見つけられるのかな?と思ったら、まずは行動を起こしましょう。友達に合コンをセッティングしてもらっても良いですし、話題のマッチングアプリを試してみるという方法もあります。

もうちょっと結婚までダイレクトに作用するものを選びたいなら、オーネットのような結婚相談所も選択肢に入れてみましょう。そうしているうちに、自分にあっている婚活スタイルを見つけられるはずですし、最終的に結婚までたどり着くことだってできるでしょう。

一方で、やはり独身であることを選択する、という人生もあります。独身はやはり自由ですし、これからの世界では結婚生活だけが全てではない、というのもおそらくは正論なのです。そんなライフスタイルを選ぼうという方は、参考にこちらの記事もあわせてお読みください。

[記事制作者:株式会社オーネット 編集部][監修者:大宮支社 成田アドバイザー]