専門商社の正社員 上野さん(34)の場合

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<プロフィール>
●名前:上野直樹さん(仮名)
●職業:専門商社の正社員
●年齢:34歳
●最終学歴:関東地方の私立大学卒
●推定年収:600万円以上
●生息域:関東地方の西部全域(車で顧客先を回っているため)
●行動特性:平日は平均で3時間も社用車を運転。日曜日は草野球
●好物:プロテイン、自重トレーニング、野球
●好異性:誰にも依存しない自立した女性

アラサー商社マン、2回目のデートの壁に悩む

説明が上手で、こちらの話にも耳を傾けてくれて、なおかつ自嘲する余裕もある男性はモテやすいですよね。職業で言えば、商社マンコンサルタントの他、法人向けを含めて高価な商品を販売する営業マンなどに偏在しています。自分自身の魅力を売り込まなければならない仕事のため、もともと適性のある人が採用され、業務によってさらに磨かれるからでしょう。

専門商社の一員として、顧客先の工場の課題解決を担当している上野直樹さん(仮名、34歳)も該当します。彼の後輩社員の紹介でこのインタビューが実現したのですが、直樹さんは「一人でインタビューに応じるのは怖い」などと言って後輩社員にも同席を依頼。ちょっと呆れ顔の後輩くんも付いて来てくれました。可愛げのある先輩、ですよね。

飲食店の席について名刺交換をすると直樹さんは落ち着きを取り戻しました。門外漢の僕にも業務内容をわかりやすく説明してくれます。一人で60社超を担当し、1日のうちに5つの工場を社用車で回ることもあるそうです。現地では、顧客の担当者に自社が扱っている製品やサービスを営業したり、現在進行中の案件について打ち合わせをしたり。

不規則な勤務体系でも筋トレは欠かさない

製造ラインを改善する作業は社内外のエンジニアが行いますが、直樹さんは工程のすべてをコーディネートしなければなりません。ゼネコンで言えば現場監督の仕事ですね。 「工場が稼働している間は作業できません。早朝や深夜に現場立会いをすることもあります。一人暮らしなので、定時で帰っても夜が長すぎてしまいますけど(笑)」  日課はヨガマットの上での「自重トレーニング」。腕立て伏せなど独自のメニューを組んで取り組んでいます。

「健康は大事ですよね。特に一人暮らしは不健康だと(孤独死の)危険があります。体型維持のためにランニングもしています」

自虐的なのか前向きなのかよくわからない人ですね。話しているとなんだかツッコミを入れたくなる「隙」もあります。朝食はプロテイン入りの牛乳を飲み、昼食は顧客先近くの飲食店でラーメンや肉料理を食べているそうです。直樹さん、運動だけでなく食事にも気をつけたほうがいいのではないでしょうか。

「夜は自炊していますよ。外食するのは週に1回程度です。むしろ夕食は抜いてしまい、プロテイン入り牛乳だけで済ませることも多いですけど……」

取引先で知り合った元カノと3年で破局

ちょっと偏った形で一人暮らしの私生活が確立しつつある直樹さん。現在は恋人がいません。聞けば、2年ほど前まで3年間交際していた人がいたそうです。直樹さんの勤務先と長年の付き合いがある取引先で勤める3歳下の女性です。仕事を通じて知り合い、彼女のほうからアプローチして来たとのこと。「断れない性格」の直樹さんはそのままお付き合いをしました。

「僕の仕事をわかってくれているので楽でした。別れた原因は、向こうは結婚に焦っていたけれど僕がその気になれなかったことです。ずっと実家暮らしの人だったので家事が苦手で家庭的なものが想像できませんでした」

学生時代から一人暮らしをしていて、ややストイックな性格でもある直樹さんは、洗濯物の干し方やたたみ方にもこだわりがあるそうです。料理もできます。自分と同じ基準を相手に求めるつもりはありませんが、「結婚したら家事は基本的には奥さんに任せたい」と思っているため、あまりに生活力が低い女性とは結婚生活を思い描けません。

「彼女は野菜全般が嫌いでした。結婚したら野菜が食べられなくなるのも困ります」

結婚とは生活そのものなので、家のことに関する基本的な価値観が合っているのは重要ですよね。直樹さんは健康志向なので、「野菜全般が嫌い」という女性とは結婚しなくてよかったかもしれません。

直樹さんはこのままずっと一人で暮らしたいとは思っていません。3年後の37歳までには結婚したいとぼんやりと焦っています。

合コンは苦手…後輩の紹介で久しぶりのデートへ

「会社の同僚のうち30代は半分ぐらい結婚しています。かたい社風なので合コンなどで出会っている人は少数派です。学生時代からの恋人と結婚する人が男女ともに多い気がします。40代はなぜか独身者が多いですね。僕もその一人にならないようにしたいです……。実家の両親からは年に1回ぐらい『孫の顔が見たい』と急かされるようになりました」

結婚したら子どもを1人か2人作り、土日は家族でショッピングモールに出かけるような平凡な家庭を築きたいと語る直樹さん。変なこだわりは少しありますが、働き者で愛嬌もある男性です。トレーニングで体も鍛えています。結婚相手としては申し分ありません。

ただし、直樹さんは出会いの場にはほとんど出て来ません。平日の夜は一人で自重トレーニングに励み、日曜日は男友だちと草野球を楽しんでいます。人見知りなので、学生時代の仲間から合コンに誘われても遠慮しているそうです。

そんな直樹さんに手を差し伸べたのが、今回インタビューにも同席してくれた後輩社員です。人望の厚い彼は高校時代の女友達から「彼氏がいないからいい人を紹介して」と頼まれ、すぐに直樹さんとの会食をセッティングしてくれました。

細くてキレイな人です。先週、初めてのデートをして来ました。それからは1日に2往復ぐらいメールでやりとりしています。生活力があってしっかりと自立した人ですよ。僕は営業職なので、話をしていると相手の基盤がわかるんです」

久しぶりの恋人候補の出現で気持ちが上がっているのかなんだか頼もしげに語ってくれる直樹さん。でも、2回目のデートはまだ決まっていません

「どう誘ったらいいのかわからないんです。相手の仕事や生活パターンがわからないので、メールを送るタイミングや頻度にも気を遣ってしまいます。2年間も恋愛にブランクがあるので、臆病になっているのかもしれません」

相手を気遣うのはいいことですけど、自分を守るための遠慮はいけません。ちゃんとメールの返信をしてくれるのだから心配しなくて大丈夫。さっさと次のデートを約束し、会ったときは僕に話してくれたような気持ちを伝えましょう。あなたはキレイだし、しっかり自立していることが自分にはわかる――。働く女性にとって嬉しい言葉ではないでしょうか。後輩が繋いでくれた縁を大事にしてくださいね!

今回の独身くん 婚活フィールド×理想の女性パターン

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大宮 冬洋(おおみや とうよう)フリーライター

1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも月に一度は西荻に「里帰り」している。
2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。平日の半分ほどは東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
「お見合いおじさん」としての悪戦苦闘の日々は、ヤフーニュース個人の連載「中年の星屑たち」で公開中。
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