大手メーカーの正社員 桑原さん(37)の場合

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<プロフィール>
●名前:桑原大輔さん(仮名)
●職業:大手メーカーの正社員
●年齢:37歳
●最終学歴:地方の国公立大学卒
●推定年収:800万円
●生息域:渋谷、新宿
●行動特性:社交的だが本来は一人遊び好き。自宅では一人の時間がほしい
●好物:音楽
●好異性:自立している女性。趣味に興じている女性

恋人はレコード!?超大手勤務のサラリーマン

渋谷のセンター街近くにあるダイニングバーに来ています。今回話を聞かせてくれるのは、超大手メーカーに勤務する桑原大輔さん(仮名、37歳)。オシャレなセーターにキャップ、茶髪というファッションは仕事帰りのサラリーマンにはとても見えません。聞けば、趣味は音楽。洋楽を中心にレコードは500枚以上あり、自らDJもしています。一時は週末ごとにクラブやライブハウス通いをして、離婚の直接的な原因になってしまったそうです。ちょっとやりすぎの趣味人ですね……。

現在は都内で一人暮らしをしている大輔さん。平日は7時起床が基本ですが、「フレックスタイム制に甘えて」8時頃に起きることもあります。朝食はとらず、シャワーを浴びてすぐに出社。昼はオフィス街の飲食店が混んでいるため、コンビニでおにぎりやパンを買って食べることが多いとのこと。残業は厳しく規制されている会社なので、繁忙期以外は定時で退社できます。自宅の最寄り駅まで帰ってから、定食屋に入ったりカレーやラーメンを食べたり。規則正しいけれどやや不健康な食生活です。

「キッチンには電気コンロが1つと小さな冷蔵庫しかありません。自炊をするのは月に1度ぐらいですね。広めのリビングはレコードなどが溢れています

大輔さんは高校時代に音楽に目覚め、社会人になってからはお気に入りのレコードを買い 集めることに情熱を傾けてきた。25歳から33歳ぐらいまでは音楽にどっぷりハマっていて、ほとんど毎週末をクラブやライブハウスで夜明かししていたそうです。

「最近は夜更かしが辛くなってしまったので、朝までDJをやったりするのは3カ月に1度ぐらいです」

と言いつつ、レコードは買い続け、徹夜でなければライブを聴きに行くことも少なくありません。一方では、新卒入社から管理部門で働いている会社での仕事もがんばっています。

恋に発展するのは、職場よりもプライベート

「自分が携わっている事業部門が分社化したり、事業の業績が悪化して閉めたりするとき、きちんと着地できるように数字を作らなければなりません。同じことの繰り返しではない仕事にやりがいを覚えます」

文系学生だけで80人以上の同期がおり、そのうち8人ほどの男性社員と大輔さんは親しくしています。大輔さん以外の全員が既婚者で、30歳前後で結婚した人がほとんどです。ちなみに大輔さんも29歳のときに一度結婚をしています。

「女性の同期も2割ほどいますが、社内結婚はあまり多くありません。僕たちの世代では一般職の募集がなく、全員が4年制大学の卒業生です。特に女性は学生時代から付き合っている恋人と結婚する人が多い気がします」

大輔さんにも地方での学生時代からの恋人がいました。しかし、卒業後に大輔さんのみ上京。彼女は遠距離恋愛に耐えられませんでした。その後、大輔さんは会社の先輩女性とお付き合いをします。

その彼女とも1年後に別れた大輔さん。外で女性と知り合う機会は多く、常に恋人はいたようです。どんなパターンで付き合うようになるのでしょうか。

「例えば、男女数人で日光までドライブに出かけたりしますよね。後部座席で隣になった女の子と同じブランケットに入っていて手を握られ、僕も握り返す、みたいな始まりです」

うーん、なかなかうらやましいモテっぷりですね! 大輔さんをインタビュー取材先として紹介してくれた音楽仲間の男性は、「気前が良くて優しい。お兄さん的な存在として慕われている。DJとして目立っているのに実は大企業の社員というポジションもおいしい」と大輔さんのモテ要素を分析します。

しかし、大輔さんは恋愛よりも趣味を優先したいタイプで、子どもの頃から一人遊びが得意です。半年から1年ぐらいの周期で恋人と別れてしまうのも、この傾向が原因なのかもしれません。

年上女性との結婚&離婚を経験。次の恋愛は…

そんな大輔さんが結婚したのは29歳のとき。同僚の紹介で出会った2歳年上の美樹さん(仮名)が相手です。音楽の趣味が合うことで親しくなり、交際中は野外フェスに一緒に行ったりして楽しく過ごしました。

自他ともに認める趣味人の大輔さんが結婚に踏み切ったのは2つの理由があります。1つは、実家暮らしの美樹さんが大輔さんの一人暮らしの部屋によく遊びに来て、少しずつ料理を覚えてくれたこと。胃袋をつかまれたのですね。もう1つの理由は、2年ほど付き合ったときに、美樹さんから「結婚するか別れるか」の決断を迫られたことです。

美樹さんとの結婚はかけがえのない思い出だと振り返る大輔さん。しかし、すぐに子どもができた後はしっかり者の彼女に「ついていけない」と感じるようになってしまいました。

大輔さんの両親は昔から不仲で、大輔さんと妹が成人するのを待って離婚をしました。大輔さんは育ててくれた両親に感謝をしつつ、夫婦仲が悪くてぶつかり合ってしまうことは避けたいと強く思ったのです。そのため、一緒にいることでお互いに不満を募らせるぐらいならば、さっぱりと別れたほうがいいと判断。もちろん、養育費は払い続けています。

いまでは小学生になっている娘と2、3カ月に1度のペースで会っている大輔さん。美樹さんとはすでに恋愛関係ではありません。大輔さんには他に気になる女性も特にいないそうです。ただし、恋愛や結婚を二度としたくないわけでもありません。恋愛目的の出会いの場などに積極的に行く気持ちにはなれませんが、友だちから恋愛や結婚に発展するのであれば拒みはしないとのこと。どんな相手とならば恋に落ちる可能性があるのでしょうか。

「見た目や性格のストライクゾーンは広いほうです。でも、30代になってからは何かの趣味にぶっ飛ぶほど興じている人がいいと思うようになりました。仕事もちゃんとして自立していてほしい。そうすれば、一緒になったとしてもお互いを尊重して気楽に過ごせるのではないでしょうか。寝室は同じでもいいけど、居室は別々にあるのが理想です」

モテないわけではないけれど恋愛を目的にはできない、一人暮らしに寂しさは覚えない――。大輔さんのような独身男性は意外と多いのではないでしょうか。いわゆる出会いの場にはなかなか出て来ません。でも、大輔さんの場合はライブハウスや「立ち飲み的な居酒屋」で見知らぬ女性と一緒にお酒を飲む機会はあります。そこで仲良くなり、時間をかけてお互いを知っていくことができれば、二度目の結婚生活に突入するかもしれません。

今回の独身くん 婚活フィールド×理想の女性パターン

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大宮 冬洋(おおみや とうよう)フリーライター

1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも月に一度は西荻に「里帰り」している。
2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。平日の半分ほどは東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
「お見合いおじさん」としての悪戦苦闘の日々は、ヤフーニュース個人の連載「中年の星屑たち」で公開中。
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