信用金庫の職員 加藤さん(40)の場合

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<プロフィール>
●名前:加藤孝之さん(仮名)
●職業:信用金庫の職員
●年齢:40歳
●最終学歴:関東地方の国立大学卒
●推定年収:800万円以上
●生息域:愛知県内のパチンコ店やマンガ喫茶、甲子園球場
●行動特性:恥ずかしがりで面倒臭がり
●好物:読書(歴史もの)、パチンコ、麻雀、高校野球
●好異性:意見をはっきり言ってくれる女性

信用金庫男子は地元志向で性格も穏やか 

「放っておくと太ってしまう年齢になりました。支店に出勤する平日は、最寄駅の1つ前の駅で降りて歩いています。1日4キロがノルマです」

ここは愛知県内にある居酒屋。のんびりした口調で語ってくれるのは信用金庫に勤務している加藤孝之さん(仮名、40歳)。筆者と向かい合ってビールを飲んでいます。「仕事と出世が大好きな金融マン」とはまったく異なるイメージの男性です。

地域密着が基本である信用金庫は、都市銀行などとは違って、他県への転勤はほぼありません。2、3年に一度の異動先は県内の支店であることがほとんど。加藤さんも大学卒業後に現在の信用金庫に就職してからは実家暮らしを続けています。

同じく全国転勤のない地方公務員と比べると給料は高めです。金融の仕事が好きで、かつ地元を離れたくない人にとっては理想的な勤め先なのだと思います。残業も少なめで、家庭との両立もしやすいようです。信用金庫の職員は地元志向の異性からモテる職業の一つと言っていいでしょう。

「同期の9割以上は結婚しています。そのほとんどが20代後半で結婚していますね。そして、その半分は社内結婚です。顧客企業の若手社員との合コンも少なくありません。社名がモテるのは確かです。僕は30歳を過ぎるまでずっと彼女がいませんでしたけど……」 

身なりもきちんとしていて面白そうな雰囲気を漂わせる加藤さん。結婚願望はなかったのでしょうか。本題に入る前に、日々の生活ぶりを教えてもらいましょう。

平日は8時始業、17時半終業、23時に就寝

「独身の妹と既婚で子育て中の弟がいますが、実家にいるのは僕と母親の2人です。長男だから実家にいるわけではないのですが、なんとなく住み続けてしまいました。平日の朝は6時に起きて、母が用意してくれる朝食を食べて、7時過ぎの電車に乗ります。うちは田舎なので、電車は1時間に2本しかありません。乗る電車はいつも決まっています。始業は8時です」

加藤さんが勤務する支店には10名超の職員がいます。9割が男性で、主な仕事は地元企業への融資です。加藤さんは常に10社前後の顧客企業を担当しています。

「資金のニーズを聞いて融資をさせてもらうのが基本ですが、最近はお客さんの幅広い経営課題を解決する役割も増えています。内容によっては提携先のコンサルティング会社などを紹介することも少なくありません。もちろん、その会社からは紹介料をいただきます」

お昼は仕出し弁当を食べ、終業時間の17時30分には仕事を終えられることがほとんどです。

「うちは小さな支店です。法人客も個人客もみんなで担当しています。住宅ローンを組むお客さんの場合、平日の夜の会社帰りに来ることも多いので、その場合は出社時間を遅らせる時差出勤で対応するんです。残業することはほとんどないですね」

たいていの場合は19時には帰宅し、家で夕食をとることができます。読書をしたり、DVDで好きな特撮映画を観たりして過ごし、23時には就寝。規則正しくて健康的な生活ですね! 加藤さん、お付き合いしている女性はいないのでしょうか。

「実は、います。年内には入籍する予定です。だから、このインタビューを受けていいのか迷っていました。独身者が対象ですよね?」

少なくとも取材時点では独身なので心配ご無用です。そんな配慮をしてくれるなんていい人だな……。5年間もお付き合いしているという3歳年下の彼女とのなれそめを教えてください。

気の強い彼女の最低条件を満たすのに3年

会社の飲み会です。彼女は派遣社員でした。なぜか僕のことを気に入ってくれて、付き合うようになりました。最初から結婚話が出ていて、僕はその気になっていたのですが、彼女が求める最低条件をクリアするのに3年もかかってしまいました」

専業主婦を希望して、「お金では絶対に苦労したくない」とはっきりと宣言する彼女。のんびり屋の加藤さんをちょっと心もとなく感じたのでしょうか。収入や役職に「最低条件」を設定して、加藤さんを叱咤激励しようと思ったのかもしれません。 その後も彼女の家庭で不幸があったりして結婚話は先送りに。加藤さんは「僕が頼りないから」と反省モードです。

「僕はポカをやって彼女をイラッとさせることが多いんです。デートのときに運転していて道に迷ってしまったり…」

筆者が運転手であれば、助手席に座っている人には全面的なナビをお願いしたいところです。道に迷っただけでイラッとされたらケンカになってしまうでしょう。一方で、加藤さんは「キツイことを言われるのは嫌いじゃない」とニヤニヤしています。

「彼女ほどはっきり言ってくれる人は親以外に会ったことがありません。たまには手が出るほどキツイ女性です。僕はもともとM気があるので、相性はいいと思っています」

ちゃん稼いでいるけれど隙があって「いじられ」上手な男性は若い頃からモテる傾向がありますよね。しかし、加藤さんは「恥ずかしがりで面倒臭がり」なので、女性との出会いはほとんどなかったようです。

「職場には友だちはほとんどいません(笑)。変なヤツだと思われているんじゃないかな。地元の友だちとずっとつるんでいて麻雀やパチンコばかりしていました。彼女はずっとほしかったけれど、アプローチをするのが面倒臭いしフラれるのが怖かったんです。30歳のとき、5歳下の女の子が好きになりました。通っていたスナックの店員で、外でもよく遊んでいたんです。僕は普段あまりしゃべらないので、たくさんしゃべってくれる子だったので好きになりました。結局、フラれちゃったけど……」

一緒に遊んでいた男友だちも30歳前後でほとんどの人が結婚。恥ずかしがりだけど人が大好きな加藤さんは「一人じゃ寂しい」という思いを募らせていました。だからこそ、ちょっと性格がキツイけれど自分のことを好きでいてくれる彼女をずっと大事にしてきたのです。

「結婚準備は順調です。向こうの家は娘だけなので、『養子に来てもらうよ』と言われています。僕は長男だけど、結婚している弟がいるので問題ないですよ。迷いはありません!」

最後に明るい表情を見せてくれる加藤さん。きっといい夫にしていい父親になる気がします。お幸せに!

あとがき(婚活女子・編集担当)

加藤さんは生活も性格も安定していて、まさに理想的な結婚相手ですね! 20代の頃には加藤さんのような良き父親になりそうなタイプに惹かれなかった人も、30代になり「居心地の良さ」「安定」「安心」を求めてこのタイプに惹かれる人も多いのではと思います。その時には…彼らは既婚者なんですけれど。

あなたの周りにも隠れている「癒し系草食男子くん」がきっといるはず。 寂しがりやで内気な彼らと仲良くなるには、積極的に話しかけることが第一歩。自分が興味があることを楽しそうに話す、相手の目を見て話を聞く、二人の小さな秘密を作るなど好意をわかりやすく伝えて、相手に自信を持ってもってもらいましょう! そうすればきっと告白されますよ。

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大宮 冬洋(おおみや とうよう)フリーライター

1976年埼玉県所沢市生まれ、東京都東村山市育ち。男三人兄弟の真ん中。一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社して1年後に退社。編集プロダクションを経て、2002年よりフリーライターになる。
高校(武蔵境)・予備校(吉祥寺)・大学(国立)を中央線沿線で過ごし、独立後の通算8年間は中央線臭が最も濃いといわれる西荻窪で一人暮らし。新旧の個人商店が集まる町に居心地の良さを感じていた。今でも月に一度は西荻に「里帰り」している。
2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。昭和感が濃厚な黄昏の町に親しみを覚えている。平日の半分ほどは東京・門前仲町に滞在し、東京原住民カルチャーを体験中。
「お見合いおじさん」としての悪戦苦闘の日々は、ヤフーニュース個人の連載「中年の星屑たち」で公開中。
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