結婚相手を選ぼうにも、判断基準がわからないことで婚活を進められずにいる方は多いのではないでしょうか。一般的な結婚相手の選び方を知ることで、自分にとってベストな選び方が見えてくるかもしれません。ここでは、結婚相手を選ぶときに見るべきポイントや、よくある結婚の決め手について詳しくご紹介します。
目次
結婚相手の選び方として重視される条件とは
まずは、国立社会保障・人口問題研究所がから、結婚相手の選び方として考慮・重視される条件を男女別に紹介します。
男性が結婚相手の条件として考慮・重視する項目
- 人柄
- 家事・育児の能力
- 仕事への理解
- 容姿
- 共通の趣味
上記のような項目の割合が高かった一方、「学歴」「職業」「経済力」は低い傾向でした。
女性が結婚相手の条件として考慮・重視する項目
- 人柄
- 家事・育児の能力
- 経済力
- 仕事への理解
- 職業
- 容姿
- 共通の趣味
上記のような項目の割合が高かった一方、「学歴」は低い傾向でした。
「人柄」「家事・育児の能力」「仕事への理解」など男女で共通する項目が多いです。性別にかかわらず基本的な条件は似通っていますが、女性の方が経済的な点をより重視する傾向にあります。共働きが増えたとはいえ、女性は妊娠や出産で仕事の継続が難しくなる可能性があり、相対的に男性の経済力の重要度が増すからだと考えられます。
結婚相手選びの条件では見えない項目
結婚相手の選び方として、条件以外に考慮したいことを紹介します。
結婚の障害を取り除こう
いくら条件が合っても、結婚に至らなくては意味がありません。「第15回出生動向基本調査 結婚と出産に関する全国調査 独身者調査の結果概要」では、結婚の障害に関して以下のような調査結果が出ています。
結婚意思のある未婚者に「一年以内に結婚するとしたら何か障害となることがあるか」を尋ねた際の回答上位3つ(※男性・女性ともに同一の結果)
- 結婚資金
- 結婚のための住居
- 職業や仕事上の問題
金銭面や住居面など、現実的な部分が障害として挙げられています。結婚を意識する相手に出会ったら、課題や問題があっても結婚が可能かどうか前向きに考えていきたいですね。
「問題がある=避ける、先送りにする」という判断をしていては相手が見つからない可能性があります。それよりも解決できるかどうかを検討するとよいでしょう。例えば結婚資金は、挙式の規模や新婚旅行の有無で金額が大きく変わります。
これらのハードルがあった場合も、話し合いによって解決することで一歩踏み込んだ関係になれると言えます。完全に解決しなくとも、解決に向けて話し合いができれば、結婚がより現実的になってくるのではないでしょうか。
条件にこだわりすぎない
年収や職業も相手を選ぶ際に重要な要素ですが、こだわりすぎるのは禁物です。現在の状況が継続するとは限らないからです。例えば世界的な不況であるリーマンショックは日本の雇用や経済にも大きな影響を与えました。また新型コロナウィルスによって働き方を変えた人が存在するのも事実です。
職業選択の自由が憲法で定められているように、相手が常に同じ職業でいるとは限りません。結婚した後に前提条件が変化しても、後悔しない相手を選ぶようにしましょう。
自分が結婚相手にどんな条件を期待しているのか、譲れるもの、そうでないものを整理するための方法は「高望み」から婚活を成功に導く方法。ポイントはこれ!に記載をしています。よろしければ合わせてご覧ください。
「ライフコース」も結婚相手選びには必要
結婚はゴールではなく、新生活のスタートです。そのため、生活や生き方の価値観が合うかも重要です。
結婚によるライフコースの変化
女性の働き方に注目した「ライフコース」は結婚前に確認したい点です。一般にライフコースとは、個人が生涯でたどる道筋のことを表しており、「第15回出生動向基本調査 結婚と出産に関する全国調査 独身者調査の結果概要」によると、「ライフコース」の定義やこれに関する調査結果は次のとおりです。
ライフコースの定義
- 「両立コース」:子どもを持ち、仕事も一生続ける
- 「再就職コース」:結婚し子どもを持つが、結婚あるいは出産の機会にいったん退職し、子育て後に再び仕事を持つ
- 「専業主婦コース」:結婚あるいは出産を機に仕事を辞め、その後仕事を持たない
※ライフコースはほかにもありますが、本記事では上の3つを見ていきます
男性がパートナーに望むライフコース
- 「両立コース」:33.9%
- 「再就職コース」:37.44%
- 「専業主婦コース」:10.1%
現状ではパートナーに対し、子どもができたらいったん退職することを望む「再就職コース」の割合が最多です。育児に関しては夫と妻の役割分担が重要と考える男性が多いようです。
しかしここ20年の推移では、「両立コース」を望む男性が増えており、家族の在り方に変化が見られます。
減っているのが妻に専業主婦を望む割合です。1987年の調査では40%近かったのですが、調査のたびに割合が減っています。
女性の考えるライフコース
女性は「理想のライフコース」と「予定のライフコース」の調査結果があります。どちらも「再就職コース」と「両立コース」を選んだ人がほぼ同じ割合(30%前後)でした。
理想のライフコース
- 「両立コース」:32.3%
- 「再就職コース」:34.6%
- 「専業主婦コース」:18.2%
予定のライフコース
- 「両立コース」:28.2%
- 「再就職コース」:31.9%
- 「専業主婦コース」:7.5%
結婚や出産のタイミングでいったん退職したとしてもまた復帰する、もしくは子どもができても退職せずに働き続ける。程度の幅はあっても、仕事をしたいと考えている女性が多いことが分かります。
しかし、専業主婦を望む女性も意外に多いようです。理想のライフコースでは専業主婦コースを希望する女性が「18.2%」と全体の2割近くに上っていました。それにもかかわらず、予定のライフコースでは専業主婦が「7.5%」と1割にも達しません。専業主婦を望む女性にとっては理想と現実に乖離(かいり)がある点も知っておくとよいでしょう。
どんなライフコースを選ぶのかはその時の状況次第のはずです。相手がどんな考え方を持っているのか確認し合える風通しの良い関係を築いていれば、その時に2人で最善の結果を導き出せることでしょう。
結婚後の生活を現実的に考える
内閣府の「平成21年度 インターネット等による少子化施策の点検・評価のための利用者意向調査 最終報告書」から結婚後の夫婦の家事・育児の分担割合を見ると、全体的には女性の負担割合が大きいことがわかります。さらに、平成30年に内閣府が発表した男女共同参画白書(概要版)「平成28年における6歳未満の子供を持つ夫の家事・育児関連に費やす時間」では、1日当たり83分という結果となっていました。
世帯ごとの差があるとはいえ、全体的な統計からは「女性が家事育児」「男性が仕事」を個別に担う傾向が見えます。
家事育児の負担の偏りについて、それを自然に受け入れられる女性もいれば、そうでない女性もいるでしょう。また逆に、家事育児を積極的に行いたいと考える男性もいるでしょう。
既存のジェンダーバイアスで縛られていると、結婚相手に対する希望のミスマッチが生じる可能性があります。結婚相手を選ぶ際にはライフコースの確認とともに、家事育児の担い手、担い方、両立方法など現実的な生活習慣やスタイルについて話し合っておくとよいでしょう。
実態調査結果から見る離婚理由
まずは法務省が令和3年に公開した「協議離婚に関する実態調査結果の概要」から、離婚の原因を確認してみましょう。
協議離婚を経験した30代および40代の男女(計1000名)に聞いた離婚理由で、最も多いのは性格の不一致です。複数回答が可能となっていますが、全体の63.6%が離婚した原因に性格の不一致を挙げています。
離婚理由 | 件数 |
性格の不一致 | 636 |
異性関係 | 238 |
精神的な暴力 | 210 |
親族との折り合い | 175 |
浪費 | 170 |
性的不調和 | 150 |
経済的な暴力 | 135 |
ギャンブル | 105 |
生活費を渡さない | 99 |
家庭を捨てて省みない | 81 |
身体的な暴力 | 79 |
アルコール | 71 |
病気(精神疾患) | 60 |
失職(経済的困窮) | 43 |
その他 | 43 |
子への虐待 | 41 |
わからない | 31 |
病気 | 7 |
結婚相手を選ぶときに見るべきポイント
結婚相手を選ぶ際は、次のようなポイントをチェックしましょう。
長く一緒にいられそうか
結婚前に、幸せな結婚生活を過ごせるかどうかはわかりません。しかし、価値観が違っても、お互いに歩み寄れたり、ライフスタイルを合わせたりできそうな相手とならば、幸せな結婚生活を送れる可能性が高いのではないでしょうか。これまでのやりとりを思い出して、長く一緒にいられそうか考えてみてください。
金銭感覚が似ているか
金銭感覚があまりにもかけ離れている場合、結婚後にトラブルになる可能性が高まります。特に、「安いものを買って短期間で買い換えたい」と「良いものを買って長く使いたい」、「貯金がなくても良い」と「貯金はするべき」のように、相手が全く異なる金銭感覚を持っている場合、そのすり合わせに苦労するでしょう。
つらいときにサポートしてくれそうか
どのようなときもお互いに支え合うことを約束していたのに、肝心な時に支えようとしてくれない、口先だけで実行しない人には注意が必要です。
同様に、つらいときに自分も相手をサポートする気持ちになれるかどうかも重要なポイントです。どちらかだけが相手をサポートする関係だと、負荷がかかる側だけが結婚生活に早く疲れてしまうかもしれません。
仕事に対して真面目に取り組んでいるか
仕事に真面目に取り組んでいない場合は、結婚してから仕事を急に辞めてしまう可能性があります。特に共働きで家計を支え合っている場合、簡単に仕事を辞めてしまうようでは、一家の死活問題にもなりかねません。
もちろん、別に仕事に真面目に取り組んでいないわけではなく、急に辞めてもすぐに別の仕事を見つけたり、家計に響かない程度の収入を確保できたりしている場合もあります。あくまでも、1つの目安としてチェックしてみてください。
よくある結婚の決め手
お相手との結婚を決める際は、あるきっかけが決め手になるときがあります。どんなきっかけを決め手に結婚を決断する人が多いのか、詳しく見ていきましょう。
家事・育児を一緒にできそうと思った
男性は外で働いて女性は家事・育児をするもの、という考え方の場合、時に女性に大きな家事の負担がかかる可能性があります。特に、共働きの場合は、どちらかに極端な負担がかからないように調整が必要です。家事・育児を協力し合って一緒にできそうと思ったことが結婚の決め手になる方は、案外多いのではないでしょうか。
人に優しい
人に優しくしているところを見て、結婚を決断する方もいるでしょう。人に優しくない人が悪人とは言い切れませんが、人に優しい方に好印象を持つ方が多いのではないでしょうか。ただし、人に優しいからといって、自分にも優しいとは限らない点には注意が必要です。
お互いに助け合える関係を構築できた
お互いにどのようなときも助け合える関係を交際中に構築すれば、結婚してもその関係を維持できる可能性が高いでしょう。風邪などで体調が悪いときに看病し合う、つらいことがあったときに励まし合うなど、お互いに助け合える関係は信頼関係の構築にも繋がります。
経済的な不安が少ない
共働きかどうかに関係なく、結婚後家計に問題が起きる可能性についても確認が必要です。給料が低い、給料が大幅に下がる可能性がある、職を転々としており将来仕事が見つからないリスクがあるなど、経済的な不安がある場合は結婚を踏みとどまる人はいるでしょう。このような経済的な不安が少ないことがわかれば、結婚を決断する人は多いのではないでしょうか。
自分の価値観を整理して婚活を進めよう
結婚相手の選び方は人それぞれです。相手に何をどの程度求めるのかを明確にしましょう。自分の価値観を整理してから婚活を始めると、一時の感情で相手を選んでしまい、後悔するリスクを抑えることができます。
これから婚活を始めたいけど、専門家のアドバイスを受けながら自分に合った相手を探したい方は、結婚相談所を利用してみてはいかがでしょうか。例えばオーネットでは、プロの専任アドバイザーが希望の条件を満たすお相手を紹介しています。まずは、「結婚チャンステスト」でお相手をお試しで無料検索してみてはいかがでしょうか。