近年、日本の未婚率は増加傾向にあります。一昔前の考え方と比べて「結婚が必ずしも自分にとって幸せなものではない」と考える人が増えていることが、その一因です。実際、女性は経済的に自立できるようになり、男性も結婚が社会的信用につながる時代ではなくなってきました。結婚せずとも人生を謳歌し、成功を収めている人はたくさんいます。そこで今回は、結婚したくない人が考えていることを男女別にご紹介します。
目次
日本の生涯未婚率は増加傾向にある
国立社会保障・人口問題研究所が行った日本における男女別生涯未婚率の推移に関する調査では、男性は1990年以降、女性は2000年以降、未婚率が上がっています。1980年時点で男性が2.6%、女性が4.45%だった50歳時未婚割合は、直近の2015年には男性が23.37 %、女性は14.06 %という結果になりました。男性は4人に1人、女性は7人に1人が生涯未婚者になっている状況です。また日本における18歳〜34歳の若い男女の「交際相手がいない」割合の推移に関する調査では、未婚者のうち男性は69.8%、女性が59.1% の人が交際相手はいないと答えています。今の日本では結婚以前に、そもそも彼氏・彼女を持たない選択をする人も増えている状況です。独身にとどまっている理由としては「適当な相手にめぐり合わない」「自由や気楽さを失いたくない」などの意見が多くあげられています。昔と違い高齢化が進んだ今は、職場でも同世代が少なく「出会いたくても、出会えない」状況にあるようです。
結婚したくない男性が考えていること
経済的に裕福でいたい
結婚したくない男性は「自分のためにお金を使える自由を失いたくない」と考えていることがあります。結婚すると、奥さんが金銭管理をして、旦那さんはお小遣い制になってしまう家庭は少なからずあるでしょう。そうなると独身時代の金銭感覚のままで買い物をしたり、飲み会に行ったりするのは難しいでしょう。あらゆる行動を制限されることが、安易に想定できます。「経済的に圧迫感を感じるくらいなら、結婚しないほうがマシだ」という思いが強いようです。
家族を養う責任を負担に感じる
結婚すると自分だけでなく、家族の人生も背負うことになります。そんな「家族を守っていかなければならない責任感」を負担に感じる男性も多いです。たとえば、奥さんを扶養に入れたら税金や年金、保険料などの支払いや、彼女に何かあった時は自分にも責任が伴うでしょう。子供ができれば、その責任はもっと大きくなります。男性が結婚によって負う責任は、考えれば考えるほど大きくなるばかりです。
自分の時間を自由に使える
自分の趣味に割く時間や、友人と過ごす時間が減ってしまうことを懸念する男性もいます。結婚すると、生活は自分だけのものではなくなってしまいます。家族で過ごすための時間を確保したり、外食する時は連絡を入れたりして行動を共有しなければなりません。その点、独身なら自分の自由に時間を使えます。こまめに連絡を入れたりする必要もなく、趣味に使う時間も十分に取れるでしょう。
結婚したくない女性が考えていること
結婚に幸せを見出せない
経済的に自立している女性が増えた現代では、男性に頼らなくても生きていける社会になりました。そのため結婚したくない女性は「自分だけで十分生活できているのに、結婚することに幸せを見出せない」と考えています。家族よりも、自分の幸せを優先したい気持ちが強いようです。また、近年は不景気で共働き家庭も増えました。その影響で経済的な自由がなくなる可能性も高くなり、結婚が本当に幸せにつながるのかどうか疑問に思う人が増えていることも原因のひとつです。
相手の親族との関係が心配
女性の結婚したくない意見の中には「相手の親族との関係作りが面倒に感じる」という声もあります。結婚を望まない女性は、そもそも人付き合いが苦手な人や、人との深い関わりを好まない人が多いです。そのうえ「嫁姑問題」という言葉が存在しているくらい、女性の親族間には複雑なトラブルが発生してしまう可能性があるとも言われます。そんな相手の親族との関係を考えると、結婚に嫌気がさしてしまうでしょう。
自分の時間を自由に使える
男性と同じく女性も独身でいたほうが、時間を自由に使えて気楽でいられると考えています。しかし、女性が時間を自由に使えなくなってしまうと思う原因は「家事や育児に時間を奪われてしまうこと」です。女性の社会進出は進んでいるものの、家事・育児は女性がするものというイメージは拭いきれていないのでしょう。その点、独り身でいればライフスタイルを崩さず自由に過ごせます。
お互いの自由を確保できる関係ができれば、結婚はうまくいく?
男性と女性それぞれの結婚したくない理由を見てみると、お互いに時間や人間関係において自由でいたいという気持ちがあることが分かります。さらに絞って考えてみると男性は経済的・精神的な自由。女性は時間や人間関係への自由を奪われることに、不満を感じています。もし恋人が結婚に対して消極的なのであれば、これらの心配を抱えている可能性があります。結婚を考えている相手がいる人は、お互いの自由を大事にできる関係を目指すといいでしょう。
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