良平さん
2人いる妹がどちらも数年前に結婚し、親からのプレッシャーも感じる中、「いつかは自分も結婚するのだろう」となんとなく思っていた。そんなある日、深夜にウイスキーを傾けながらぼーっと見ていた動画サイトで、結婚相談所の広告が目に留まり、お酒でもうろうとした頭で気づけばボタンをクリックしていた。37歳の誕生日直前だった。
結婚相談所は、最初から正確なプロフィールがわかるため、希望のお相手を探しやすい場所。しかし、初めから「どんな人と結婚したいか」が明確に定まっている方ばかりではありませんよね。今回は、お相手探しを通して心の奥にある「自分の気持ち」を探っていった女性の婚活ストーリー。新潟と千葉という遠距離ながら、仲の良い友達のような関係でご成婚へと進んでいったふたりの、出会いの軌跡とは……?
2人いる妹がどちらも数年前に結婚し、親からのプレッシャーも感じる中、「いつかは自分も結婚するのだろう」となんとなく思っていた。そんなある日、深夜にウイスキーを傾けながらぼーっと見ていた動画サイトで、結婚相談所の広告が目に留まり、お酒でもうろうとした頭で気づけばボタンをクリックしていた。37歳の誕生日直前だった。
結婚願望があまりなく、長く交際していた彼と「いずれは結婚するのだろう」と思っていたが、数年前に破局。漠然とした不安からマッチングアプリや婚活パーティーを活用するもうまくいかず、友人が成婚退会したことで聞き覚えのあったオーネットの広告を見て無料相談に行き、アドバイザーの一言をきっかけに37歳で入会した。
掲載されているお名前はいずれも仮名、年齢は取材時点のもの、都道府県名は活動時の居住地です
「友達にも言われたんですけど、私の見る目がなさすぎるんです」
そう言って笑う沙也加さんは、長く交際していたお相手と別れた後、「まずは彼氏をつくろう」とマッチングアプリや婚活パーティーに参加したが、お付き合いはできるものの長続きしないことに悩んでいた。
「その場が楽しければ、という雰囲気のお付き合いで、お相手に結婚願望があるのかすらわからず、それに対する意見交換みたいなものもあまりうまくできませんでした」と当時を振り返る沙也加さん。「アプリにも真剣に結婚を考えて活動している方はいると思うけれど、そういった人を選べない……」そう感じていた時に見かけたのがオーネットの広告だった。
「無料相談に行って、『私本当に見る目がなくて』と話したら、担当のアドバイザーさんが『私が沙也加さんの見る目になるので大丈夫ですよ』と言ってくれたんです」
この一言に「なるほど、それなら(私に合うのは)結婚相談所だ」と思い、オーネット会員だけでなく全国のIBJ加盟の結婚相談所会員にも出会えるIBJプランで入会した沙也加さん。活動開始後は、各サービスで紹介される方や、オーネットでもIBJでもどんどん届くお相手からのお申し込み全てに目を通していた。しかし、最初はお相手に対するこだわりや条件が特になく、自分の求めるものを探りながらの活動だったという。
「他人に合わせようと思ったら、いくらでも合わせられるタイプ」だという沙也加さん。お相手に合わせてしまうからこそ自分の気持ちに鈍感なところがあり、自分の希望や「本当はこうしてほしかった」という気持ちに自分で気づけない傾向にあるのだという。
そんな沙也加さんは、初顔合わせでお相手にお会いしても、「一度会っただけではよくわからない」と、活動中お会いした方のほとんどと2、3回会っていた。お相手とお会いした後は、アドバイザーに「○○さんにこう言われました」「○○さんがこんなことをしてくれました」などと細かく報告。すると、そのたびにアドバイザーは「その時あなたはどう思いましたか?」「私は彼に対してこう思うけれど、あなたはどうですか?」と、沙也加さん自身に自分の気持ちを「言葉にして言わせて」くれたという。その時間で気持ちや考えを整理できたと話す沙也加さんは、そうして言語化する練習を繰り返すことで、徐々に自分の気持ちやお相手に求めるものがわかるようになっていった。
「アドバイザーさんに『沙也加さんが素でいられる人を見つけてください』って言われたのがすごく嬉しかったのを覚えています」と沙也加さんは振り返る。
一方、2024年1月に結婚相談所に入会してから、お相手を1人に絞った真剣交際からの破局なども経験した良平さん。それまでの活動を通じて、何かユニークなところがある、自分にないものを持っている方に出会いたい、と思うようになっていた。そんな中、お相手探しの範囲を広げようと自分の居住地から離れた地域の方も見ていた良平さんの目に留まったのが、沙也加さんのカジュアル写真だった。メインのプロフィール写真だけではどんな方なのかがわかりにくいため、サブのカジュアル写真は重視して絶対見るようにしていたという良平さんは、
「沙也加さんのカジュアル写真の中にメイド風のコスプレ写真が入っていて、『そんな写真を掲載しているプロフィールは見たことがない』と思って興味が湧きました」と話す。
それに対して笑いながら「婚活のプロフィールってすごい真面目に書くじゃないですか」と話す沙也加さんは、真面目に作って少し堅苦しくなってしまったプロフィールを見て、自分らしさをアピールするのはカジュアル写真しかないと思ったのだという。
「私たぶん少し変わっていると思うので、最初から変な人だと思ってもらったらギャップがないかなと思って……」と沙也加さんは話す。
良平さんのプロフィールの印象が良かったことに加え「わざわざ千葉の方が申し込んでくれるのは珍しくて面白いな」と感じた沙也加さん。良平さんからのお申し込みにOKの返事をして、千葉と新潟という遠距離のお見合いが決まった。
2025年1月、良平さんが新潟に出向き、新潟市のホテルラウンジでお見合いをしたふたり。その日の昼間の買い物の話から、最近競技性が増して大人も楽しめるようになっている、以前流行った現代版ベーゴマを始めようと思っている、という少しコアな話を始めた沙也加さん。「結構なんでもやってみたい派」という良平さんも「いいねいいね」と話に乗り、自分も昔流行った自動車模型をカスタムして競うレースを理系の本気を出して大学院時代に遊んでいた話をした。
「いわゆる“お見合いっぽい”話は一切していなくて、オタクの友達と喋ったみたいな感覚でした」と笑う沙也加さん。
そんな会話を1時間ほどして解散し、お互いに「もう一度会いたい」と思ったふたりは、プレ交際に進むことになった。しかし、このお見合いで「とても優秀そう」ということがうかがえた良平さんに対して沙也加さんは、
「すごく面白い人だなと思ったんですけど、大学院の話とか、仕事の話とかを聞いても私にはわからない世界過ぎて、『私、隣に立てる? 大丈夫?』と思っていました」と話す。
沙也加さんからの「私にはもったいない方かも」というお見合いの感想を見て「そんなふうに言ってくれるんだ」と思った良平さん。加えて、普通なら「プレ交際よろしくお願いします」と言って10分程度で終わるはずの、プレ交際成立後の最初の電話で3時間も話してしまい、直観的に「これだけ話せるのなら」と沙也加さんとの結婚を意識したと話す。
2025年7月 内見デート
プレ交際に入ってからも、全て良平さんが新潟へ通って月2、3回ほどのペースでデートを重ねたふたり。良平さんは真剣交際へ進みたいと思っていたものの、複数の方と並行してお会いしていた沙也加さんの状況をある程度把握していたアドバイザーに、遠距離なこともあり「少し様子を見た方がいい」と言われていたという。
一方沙也加さんは、「一番友達っぽく話せたのが彼なんですが、私にはその“友達の延長”という感じがすごく良かったんです」と話す。
新潟で水族館や映画館、ゲームセンターに行ったり、そばや牡蠣を食べたりするデートを6回ほど重ねていたふたり。「私の提案にも乗ってくれるし、彼も提案してくれるし、いつもデートは楽しかった」と話す沙也加さんだが、結婚を意識するようなやりとりや結婚後の価値観などの話は全くしておらず、「仲の良い異性の友達」という感覚だったという。
「特にきっかけがあったわけじゃないんですが、ある朝起きて、『プレ交際でいる意味ないかも』って急に思ったんです」という沙也加さん。思い立ったが吉日と、早速「真剣交際に進みたいんですけど……」とアドバイザーに連絡した。
2025年3月、新潟駅周辺でいつものようにデートをしていたふたり。沙也加さんはこの日、真剣交際についてアドバイザーからそれとなく伝わっているだろうと思っていたため、「告白されるのかな」と思いながら過ごしていた。予約していた少し良いご飯屋さんで食事を取り、新潟駅に戻ってきたところで、良平さんがいよいよ切り出したが……。
「『沙也加さんが好きです』と言ったんですが、いつも呼び合っているSNSのハンドルネームでもう一回、とリテイクがかかりました」と笑う良平さん。
そんな“もう一回”の告白を受け「よろしくお願いします」と答えて握手をしようと手を差し出したという沙也加さんは、
「私が両手を出したのが良くなかったんですけど、彼が私の手をうまく取れなくて握手がぐちゃぐちゃになり、『握手が下手』と大爆笑でした」と話す。
そんな愉快な告白シーンから無事真剣交際に進んだふたり。懸念点だった遠距離の問題について沙也加さんは「最初は新潟県内でお相手を探していたんですが、新潟は広いので県内でも距離のある方だと結局車で高速道路を使って2時間とかになっちゃうんです」と話す。それなら新幹線で2時間の良平さんとあまり変わらず、結局今の仕事は続けられないため、「県内に絞る意味もない」と活動していくうちに移住の覚悟が決まったのだという。
2025年5月、新潟でプロポーズするならここ、という鉄板焼きのお店で指輪の箱をパカっと開けて、
「結婚してください」とプロポーズをした良平さん。
その日プロポーズされるとは思っていなかったという沙也加さんは、びっくりしすぎて運ばれてきたデザートプレートに書いてあった「marry me」が全然読めなかったと笑う。
「『本当に私でいいの?』ってめっちゃ聞きました。ちゃんと責任持ってねって(笑)」という沙也加さんに「『言質取ったからね』って言われました」と良平さんも笑う。
良平さんが遠方から来ていることもあり、自然と毎回のデートは昼前から新幹線の終電までの長時間だったというふたり。そのため、「何時間一緒にいても疲れず自然体でいられたこと」が決め手だったと良平さんは語る。沙也加さんに対して「思考回路が近い感じがする」という良平さんは、「それが一緒にいて疲れない理由なのかもしれない」と話す。ちなみに、デートの際に流行りの性格診断をやってみた結果、ふたりは同じタイプだったのだそう。
そんな沙也加さんは良平さんについて「こんなに面白いオタクは他にいない!」と語る。良平さんは、F1や野球、やったことのないゲームの武器の話など、沙也加さんが元々興味も知識もないようなことでも、かみ砕いて興味を持てるように伝えるのが上手なのだそう。そのため、一緒にいてどんな話をしても楽しく過ごせるのが魅力だという。
婚活を振り返って、「苦労したけれど、終わりよければすべてよし」とまとめる良平さん。何人かとのプレ交際や真剣交際からの破局を経験し、初対面からある程度の短期間で結婚を決める婚活では、「それなりの頻度でコミュニケーションを取って仲を深めなければ、楽なことばかりではない結婚までのエネルギーは持たない」と感じたという。
沙也加さんも「2、3日に一回とかのコミュニケーションで3回会って好きって言われても『お互いのこと知らないのに何が?』って思うよね」と良平さんの話にうなずく。
遠距離のお相手となるとなおさら「距離を縮めていくのにエネルギーが必要だ」と感じた良平さんは、できることはやろうとほぼ毎日沙也加さんと電話をしていたという。自分が「連絡頻度は高い方が好き」ということも活動していてわかったという沙也加さんは、「おかげで遠距離なことをそれほど感じなかった」と話す。
自分の婚活については「毎週予定が立て込んで正直キツいと思うときもあった」と振り返る沙也加さん。休日に1日3人ずつお会いするようなスケジュールが続く中、アドバイザーにも心配されたという沙也加さんだが、「あと1年先になったらもっとしんどくなるかもしれない」と、今だけ頑張る気持ちで活動していたと話す。婚活の成功ポイントとして「活動量は裏切らない」と語る沙也加さんは、
「肯定して応援してくれるアドバイザーさんがいたから頑張れたし、自分を見つめ直す時間にもなりました」と婚活全体を総括する。
「夫婦であり親友であり、何でも相談し合える仲良しな家庭」を築きたいと語るふたり。コミュニケーションをたくさん取って、お互いの好きなことを共有し合って絆を深めてきたふたりは、これからも仲良くお互い素でいられる時間を過ごしていく。
2025年5月 プロポーズ
沙也加さんの最初の印象は、「目力があってハッキリとした女性」でした。お話ししていくと可愛らしい一面がどんどん見えて印象も変わってきたので、素を出して甘えるのが苦手な女性なのだと感じ、その点をサポートしていきたいと思いました。彼とのお見合い後は、趣味が合うことや彼の話の引き出しの多さに魅力を感じつつも、「自分にとって彼は優秀過ぎるのではないか」という点や、居住地に距離があることから交際に進むか悩まれていました。沙也加さんの活動がうまく進んだ秘訣は、アドバイザーにマメに相談と共有をしてくださり、その都度活動の修正ができていたことだと思います。
もともとは「県内の男性のみ」を条件にお相手を探されていた彼女も、彼の姿に惹かれ、自分が移住しようという考えに変わっていきました。“彼だから”ついていこうと思ったのだと思います。運命のお相手がどこにいるかは分かりませんので、赤い糸を手繰り寄せるためにも、彼女のように行動していくことが大切なのだと思います。(新潟店アドバイザー)
記事内には取材カップルからご提供いただいた写真が含まれています。また、コメントを掲載しているアドバイザーの所属店舗は会員さまの活動当時のものです
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