慎哉さん
現場職で閉鎖的な環境で仕事をしており、女性と全く縁のない生活をしていたが、30歳を目前に数人の同僚がまとめて結婚。「そろそろ自分も……」と家庭を持つことに憧れを感じていた。そんな中、オーネットの広告をネットで見かけた職場の人に勧められ、興味を持って鹿児島店へ。ちょうど30歳になる年に入会した。
結婚相談所で“本気” でやる婚活だからこそ、チャレンジできることがあるかもしれない。そう思わせる今回の物語の主人公は、何度も破局を経験しつつも、交際時の楽しさを糧に諦めなかった慎哉さんと、過去の経験から、今までお相手と本気で向き合えなかった佳苗さんのふたり。取材時には入籍から半年ほど経っていたふたりに聞いた、“結婚相談所”で出会った夫婦の結婚後も含めたリアルな声をお届けします。
現場職で閉鎖的な環境で仕事をしており、女性と全く縁のない生活をしていたが、30歳を目前に数人の同僚がまとめて結婚。「そろそろ自分も……」と家庭を持つことに憧れを感じていた。そんな中、オーネットの広告をネットで見かけた職場の人に勧められ、興味を持って鹿児島店へ。ちょうど30歳になる年に入会した。
元々結婚自体に興味がなかった上、家庭の事情や仕事に追われて生活に余裕がなく、あまり考えていなかった。ある時、奈良に住む友人がオーネットに入会し半年で成婚。付き合いも長く何でも打ち明け合える間柄の彼女に「あなたも幸せになってほしい」と入会を勧められた。たまたま転職で給料が上がったタイミングだったこともあり、36歳で入会を決意した。
掲載されているお名前はいずれも仮名、年齢は取材時点のもの、都道府県名は活動時の居住地です
長い活動の中で、40~50人ほどのお相手と会い、交際も4回ほど経験した慎哉さん。鹿児島県内に住んでいて、自分の趣味である音楽、ゲーム、料理などを分かり合える人、という条件でお相手を探していたが、お付き合いに進めても価値観がすれ違ってしまうことが続き、成婚にはなかなかつながらなかった。
「身内の不幸やコロナ禍で活動しにくい時期もあり、俗に言う“婚活疲れ”も経験しました」
そう話す慎哉さんだが、入会当初アドバイザーから「『鉄は熱いうちに打て』というように、行動は早めに起こして、ゆっくりでもいいから続けましょう」とアドバイスされたことが心に残っていたという。交際が途中でダメになってしまっても「ここでやめてもな……」と自分を律してなるべくすぐに活動を再開し、根気よく続けることを心掛けていた。
そんな慎哉さんのモチベーションの糧になっていたのは、活動中、交際に進んだ時に感じた「女性と一緒に過ごすのが楽しい」という気持ちだった。
「この楽しい時間が一緒に築けるのなら、婚活のゴールであり、結婚生活のスタートである“成婚退会”を目指してやっぱり頑張りたい……。活動中はずっとその気持ちがありました」と慎哉さんは振り返る。
一方、2024年の3月に友人の紹介で入会した佳苗さん。趣味でやっているイラスト制作などの創作活動で夢があり、それをプロフィールの“ちょっとひとこと”に書いたところ、アドバイザーにも絶賛される仕上がりになったという。その個性的ですてきなプロフィールのおかげか、毎日何件もお相手からお申し込みが届き、決して長くない活動の中でトータル60人ほどからお申し込みがあったと話す。
慎哉さんが佳苗さんにお申し込みをしたのは、佳苗さんが活動を始めたばかりで、ちょうどたくさんのお申し込みに翻弄されていたタイミングだった。佳苗さんのプロフィールに惹かれて申し込んだ慎哉さんは、自分で絵を描いたりするわけではないものの、イベントに参加するなど佳苗さんがやっているような創作活動について知識があり、似たような範囲の趣味があったことでお話し掲示板での会話が弾んだと話す。他にもゲームや音楽などの趣味や食の好みが合い、ふたりは「一度会いませんか」という話になった。
2024年4月、オーネット鹿児島店で会い、その後カフェに移動して2~3時間過ごしたというふたり。掲示板でしていた趣味の話の延長で、かなりコアな話もしたこの日の初顔合わせは、婚活でのお見合いやデートというよりは「オタクのオフ会」という印象だったという。
そんな初顔合わせから1カ月、ふたりは佳苗さんの地元の気になっていたカフェへランチに出かけた。ランチをしながら「好きなアーティスト」の話題になり、佳苗さんが「たぶん、ご存じないと思いますけど」と前置きして話したアーティスト名に慎哉さんが食いついたという。
「慎哉さんが『○○さんですよね?』と、ファンの間でしか呼ばれていない愛称を言い出したんです。友達に話しても誰も知らないような結構コアなアーティストの方なんですが……。彼も好きだと聞いてちょっと運命感じちゃいました」と佳苗さんは話す。
盛り上がったふたりは「この人の曲、歌いに行きましょう!」とランチ終わりにそのままカラオケに移動し、ふたりでデュエットを楽しんだという。
運命的なカラオケデートからまたひと月経った6月。この日は佳苗さんの地元紹介を兼ねてふたりでドライブに来ていた。昼ごろ、車内の会話で今後行きたいデート場所の話で盛り上がっていたところ、たまたま道の駅に差し掛かったあたりで、慎哉さんが神妙な面持ちで駐車場に入り、車を止めた。
「今後の予定の話も出ているし、趣味や価値観も合うのでこれからお付き合いという形で大丈夫ですか?」と告白した慎哉さん。今後のことを話しているうちに自分の中で固まってきた「お付き合いしたい」という気持ちが抑えられず、溢れ出した告白だった。
「告白されなければ自分から言うつもりだった」という佳苗さんがその場でOKし、無事交際となったふたり。その日は霧島神宮や鹿児島の端の綺麗な池があるスポットなどを巡り、佳苗さんの実家近くにある古民家カフェに立ち寄るなどして一日デートを楽しんだという。
2025年6月 フォトウェディング 和装
トントン拍子で関係を深めていったふたりだが、佳苗さんは一度だけ「価値観の違い」で悩んだことがあったと話す。入会前にも何度かお付き合いの経験はあったという佳苗さん。しかし、「何か言いたいことがあっても、なかなか話を聞いて貰えない」という経験が重なり、今まで周りにいた男性とは「結婚したい」と思えなかったという。
「九州の男性は亭主関白気味な考えの方が多いという噂を聞いたこともあり、今までの経験から『自分の生活圏にはあまり合う方がいないのかも』という先入観がありました。関西に友人もいることですし、最初は転居も考えて、関西の方にもお申し込みをしていたほどです」
そう話す佳苗さんは、過去の経験が心に引っかかり、慎哉さんに対しても「少し違うかも……」と思ったことを打ち明けられずにいた。
「自分の思っていることを正直に話したら、この関係が終わってしまうかもしれない」
そう思いながらアドバイザーにも相談し、伝えたい内容のメモを用意。意を決してそのメモを読み上げるように慎哉さんに話をしたという。
そんな佳苗さんの心配とは裏腹に「全然気づいていなかった。教えてくれてありがとう」と、佳苗さんの話をきちんと受け止め感謝してくれたという慎哉さん。その様子に「この人とは話し合いができるから大丈夫」と安心できたと話す。
「彼は話を聞いてきちんと考えてくれるし、すごく優しくて、とにかく私を気遣ってくれるんです。地域は関係なく、世の中には彼のような方もいるんだなと気づかされました」と佳苗さんは語る。
一方慎哉さんは「この時もそうですが、彼女はほんとに相談したいことはそうやって文章に起こしてきちんと整理して伝えてくれるんです。それってすごく考えてくれているということだと思うので、そんな一途で一所懸命なところが彼女の魅力だと思います」と話す。
こうして悩んだ時期を乗り越えた佳苗さんは、婚活が「逃げずに勇気を出して相手に向き合ってみる良いきっかけになった」という。「本気でお相手を探したり、対話してみることが大事だった」と活動を振り返り、「出会いって、結婚っていいものですね」とまとめる。
自分の婚活については、「諦めずに続けてこられたからこそ、運命の方に出会えたと思います」と話す慎哉さん。辛いことも楽しいことも経験したが、たくさんの失敗が糧となり、良い人生経験になったと語る。入会直後の自分には「大変なことも多いかもしれないけれど、いつか自分に返ってくるので、自分のために精いっぱい頑張ってほしい」と伝えたいという。
思い出のデートについて聞くと、2024年7月に行った福岡にあるゲームキャラクターのコンセプトカフェのことを挙げてくれた慎哉さん。実はずっとこのカフェに憧れがあったのだという。しかし、大柄な慎哉さんは、内装がかわいらしく、利用者のほとんどが女性だというそのカフェに対して「こんな巨体の男がひとりで行けるようなところではないよな……」と感じていたそう。10年ほど行きたいと思いつつも行く機会がなかったそのカフェに、「お付き合いできた彼女と一緒に行けた」というその時間は、慎哉さんの中で幸せが重なった瞬間だった。
「後から写真を見たら、自分で引くくらい笑顔になっていて……」と笑う慎哉さん。この時のことは今でもたまに思い出すほど忘れられない出来事になっているという。
この時のデートでは、コンセプトカフェに行くことも含め福岡を1泊2日で楽しんだふたり。楽しかった旅の帰り道、車の中で今後について話し、住むところや両親へのあいさつなどの話が出てきたところで「それならもう結婚だね」という流れになり、それがプロポーズのようなものになったという。
「『来年の1~2月ごろには一緒になってほしい』とか、『これからもずっと一緒にいてくれますか?』みたいなことをその時伝えました」と慎哉さんは思い返す。
9月に成婚退会してから半年ほど恋人期間も楽しんで、2025年2月に入籍したふたり。取材時には入籍から半年ほど経っていたため、結婚後の変化について聞いてみると
「当たり前ですけど独り身じゃないので、帰ってきたらお嫁さんがいるのが嬉しいです」と答える慎哉さんに「彼が毎日ニコニコしながら帰ってきます」と笑う佳苗さん。
普段、栄養バランスを考えて料理を作っているという佳苗さんのおかげで、慎哉さんは入籍時から15キロの減量にも成功したという。「彼はたくさん食べるので大変なんですが、フォトウェディングの衣装がパツパツだったので……」と佳苗さんが苦笑しながら補足する。
ちょっとしたけんかをすることもあるが「ご飯を食べれば仲直り」できるのだというふたりは「おなかがすいていると人はイライラしますからね」と笑う。「困難もふたりで乗り越えて、末長く楽しい家庭を築きたい」と話すふたりからは「結婚っていいな」と感じさせる和やかな家庭の温もりが伝わってくるようだった。
2025年3月 宮崎県、お互い子どもの頃から行っていたテーマパーク
佳苗さんの第一印象は、素直で親しみやすく、笑顔を絶やさない方で、老若男女問わず好感を持たれる女性だと思いました。活動中は、関わった全ての方に感謝の気持ちを持ち、丁寧に誠実に対応されていました。彼女はいつも笑顔で、リアクション良く、どんなことも楽しそうにしてくれるので、男性は一緒に居て安心感があり楽しいと思います。慎哉さんと出会われてからは、お互いの生活観念の違いに彼女が苦しくなってしまったことがありました。彼の担当とも相談をして、彼の性格から「わかっていない」だけなので、彼女らしく素直に伝えることを提案したところ、その一所懸命な訴えはすぐに彼にも理解いただけたようでした。やはり、何でも話せる関係性、相手を受け入れ尊重できる関係性が、一番大事なのだと改めて感じました。
「出会いは一期一会、出会った方に真摯に対応していると、きっと良いご縁も巡り回ってきます」と、いつも会員さまにお伝えしています。自分の考えだけでは思うように進まないことも多いですが、相手の長所を認め、違いを否定せず受け入れてすり合わせ、気持ちや考えを正直に伝え合うことが大切だと思います。(鹿児島店アドバイザー)
記事内には取材カップルからご提供いただいた写真が含まれています。また、コメントを掲載しているアドバイザーの所属店舗は会員さまの活動当時のものです
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