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ふたりは歩幅を揃えて、過去を越える

スポーツ好きのふたりが出会ったのは2020年10月。ひとりは離別の経験をして、もうひとりは過去の恋愛でトラウマを抱えていた。出会って以降、お互いに好意を高めていき、交際というステップをそのまま越えていくかと思えたが、ふたりはそのステップ前に一度立ち止まることになった。

出会ったお二人のプロフィール

祥吾さん

  • ご年齢:34歳
  • 居住地:東京都
  • ご入会:2020年 8月
  • 利用店舗:渋谷店

オーネットに入会する2年ほど前に離別を経験。婚活しようと考えていたわけではなかったが、たまたま見かけたSNSに掲載されたオーネットの広告にアクセスしたことをきっかけに入会した。

絵梨さん

マッチングアプリで出会った男性との別れを経験し、今度は安心して出会いを求められる場所で婚活したいと考えオーネットに入会。入会後は積極的に活動を展開させるが、1年以上経過しても良縁には恵まれなかった。

掲載されているお名前はいずれも仮名、年齢は取材当時のもの、記載の都道府県名はオーネットに在籍されていたときのものです

交際まで一直線ではなく、意思を持って立ち止まる

オーネットに入会して2カ月がたとうとしていた2020年10月、祥吾さんは写真検索に掲載されていた絵梨さんのことが目に留まり「お話しましょう」申し込みをした。

「彼女のプロフィールを見るとスポーツの項目全てにチェックが入っていたんです。僕もスポーツが大好きなので、やるのも、見るのも。それでお願いしますって、お申し込みをしました」

「仕事がスポーツインストラクターで、私もスポーツはやるのも、見るのも好きなんです。入会した時に、アドバイザーさんに『スポーツ好きです』って言ったら、『嫌いなスポーツある?』って聞かれて、『ないです』って答えたら、じゃあ全部チェックを入れましょうって言われて(笑)。出会いのチャンスが広がるからって」

申し込まれた絵梨さんは「パッと見て、いい人そうだな」と思い、お話し掲示板を開設。まずは会って話をしてみましょうとお互いに考え、2週間後の10月末に初顔合わせに臨んだ。初顔合わせではスポーツの話題を中心に盛り上がり、2時間ほど会話を楽しんだ。その数日後にはディナーを共にし、さらに1週間後の居酒屋デートではお互いに深い話をすることになった。

まずは絵梨さんが過去の恋愛について祥吾さんに伝え、それに応えるように、祥吾さんは自身の離別経験のことを絵梨さんに話した。もちろん、絵梨さんはお申し込みを受けた時点で祥吾さんに婚姻歴があったことは知っていた。そのことについてしっかりと話を聞くのはこの時が初めてだったが、特に気にはならなかった。

ここまでの3回のデートを通じて、祥吾さんは交際に向けて前へ進んでいきたいと考えたが、この日に聞いた絵梨さんの話によって、ひとつの考えに至った。

「彼女に対してはガツガツ行ってはいけない、まずは彼女がどう思うかを尊重するように考えなければいけないと思いました。だから、僕からは『お付き合いしてくだい』って言ってはいけないと思い、『僕は交際したいと思っているので、時間をかけてもいいから、考えて選んでください』って伝えたんです」

長い間抱えていた男性不信を払拭した彼の気遣い

「前にお付き合いした男性といろいろあったので、信用できる人が在籍していて、結婚願望がある人が自然に集まる場所で出会いを探したいなと思ってオーネットに入会しました。より安心できるところで活動したいと思ったんです」

マッチングアプリで出会った人と結婚を意識したお付き合いをしていた絵梨さんだったが、その人と「ひどい別れ方」をして、男性不信に陥った。それでも婚活をしようというところまで気持ちを持ち直したが、オーネットで活動を始めてもそれは完全に拭い去ることはできずにいた。

「何人かの方から交際をお申し込みされたりもしたんですけど、『うん』と言えなかったのは、自分の中で前の経験を引きずって、簡単にお相手のことを信じられなかったんだと思います。皆さん良い方ばかりだったんですけど……」

先が見通せない活動が続いた2020年9月、絵梨さんの頭に“退会”の二文字が頭を掠めた。ただ、担当アドバイザーに状況を話して相談することで退会を思い留まり、年内いっぱいは活動を頑張ろうと決意。そのタイミングで出会ったのが祥吾さんだった。

そんな気持ちの揺れがありながらも臨んだ11月の3回目のデートで、祥吾さんから思いがけず「交際のバトン」を渡された。そのことでマイナスの感情が生まれることはなく、これまでにはなかった言葉と心遣いが胸に暖かく流れ込んでいった。

「これまでの告白は、“私の気持ち”がどうかというよりも、『好きです、付き合ってください』ということを押せ押せで伝えてくる感じだったんです。もちろん、オーネットの場合、他にやりとりをしている人がいるかもしれないという状況で、だから先手先手で言わなければと考えてのことだと思うんです。でも、彼の場合はそれを分かった上で、私の気持ちも理解してくれた上で、選択肢を委ねてくれたのが伝わってきました」

それから1週間後に行われた4回目のデート。お台場でデートをした後、祥吾さんの提案できれいな景色が望める豊洲の公園へと移動した。そこで穏やかな時間を過ごしている時に絵梨さんから話を切り出した。

「3回目のデートから1週間くらいあったので、その間にいろいろ考えて、やっぱり彼は信用できる人だなって思えたんです。それで、『いろいろ考えたんだけどお付き合いしたいと思っています』って伝えました」

そうして、数年にわたって絵梨さんを覆った男性不信という硬い殻は、祥吾さんによってそっと取り払われた。

「彼から交際の話が出た時には、お付き合いすることにかなり前向きではあったんです。でも、いったん保留しました。『考えます』って。でも、何を考える必要があると思っていたんだろ(笑)」

気持ちを汲み取る大切さと伝える大切さ

交際開始後のふたりは、デートを重ねるたびに相性の良さや価値観が合うことを知ることになる。

例えば、長野へ日帰り旅行に行った帰り道に、家族経営のおそば屋さんへ寄った時。

「すごく面白い店員さんがいたんですけど、彼のことを『カッコイイ』って褒めてくれたんです」

「『いやいや、そんなことないですよ』って楽しく話をしていたんですけど、そういうふうに店員さんと話すのが苦手で素っ気ない態度を取る人もいるじゃないですか。でも、僕と彼女はそんなことなくて」

「私もどっちかというと、そういう店員さんのノリに合わせて話をするのが好きなんです」
こういったエピソードは一例だが、好きな映画のジャンルが似ていたり、仕事に対する考え方や取り組み方も一致する。そして、大雑把なところも似ているんですとふたりは笑う。

「彼女とは気持ちを共有できるなって思えました。共有できるってことはお互いに助け合えるんです。ちょっと無理しているなっていうのも分かるので。そういう関係が築けるということは結婚を考える上で大きなことでした」

「一時はもう男性とお付き合いするのは無理かもと考えたこともありました。でも、これだけ安心してお付き合いできる経験をさせてくれたのが彼だったので、たぶんこれ以上の人はいないだろうと思えました」

3月に熱海へ旅行に行った際に、絵梨さんはそれとなく、あとどれくらいで結婚に進もうと考えているのか祥吾さんに聞いてみた。

「半年くらいかな」

そこまで深刻な質問だとは考えなかった祥吾さんはそう答えた。「交際開始時の約束もありましたし、あまり短くてもどうなんだろう」と考えたからだ。

「交際を始める時に、彼女とは結婚までの期間をどうするかを話していたんです。確か『1年でどうですか?』って」

「でも、交際していくうちに私の中で心境の変化が出てきて……」

オーネットを成婚退会する話題もこの時期にふたりの中で挙がっていたが、結婚することが不確定なまま退会することに絵梨さんは不安を覚えた。絵梨さんは心の中にくすぶるモヤモヤを晴らすために自身の状況を知っている友人へ電話をして、気持ちを整理するのを手伝ってもらった。祥吾さんに何を伝えたいのかや、それを伝える順番をノートに書き出して納得いくまで整理した。

そうしてから、絵梨さんは相談事があると祥吾さんに電話をかけた。緊張でいっぱいになりながらも、誤った気持ちが届かないように、ノートで整理した内容を順を追って一所懸命に伝えた。
絵梨さんから、これからのお付き合いや結婚への思いを聞き、想像以上にシリアスに悩んでいたことを祥吾さんはこの時初めて知った。話を聞くに連れて、祥吾さんは「自分は何を迷っているんだろう?」との思いに突き当たる。かつての絵梨さんのことを考えると、事を急ぐのは悪手に思えたが、今の絵梨さんに対しては、これ以上先延ばしにすることはもうただの遠回りだと思えた。

この時に具体的なプロポーズの言葉はなかったが、祥吾さんは結婚する意思を絵梨さんへ伝え、結婚するということはふたりの中で確固たる事実となった。そうして、ふたりは4月に成婚退会を果たし、7月中旬に旅行へ行った際に改めてプロポーズを行った。

今までもこれからも、一歩前に進むときはお互いの気持ちを汲み取り合いながら、タイミングを合わせて同じ歩幅でふたりは歩いていく。

2021年7月にプロポーズを行った旅行の際に撮影した1枚。無数の星がふたりを照らしている

アドバイザーメッセージ

婚活は答えがない作業。でも必ず運命の人が待っています

絵梨さんからは一度ご退会されたいとご相談をいただいたことがありました。その際に、彼女の中に何か思っていることや考えていることがあるのかなと思い、ご質問していきました。そこからあらためて人とお付き合いすることやご結婚することについて深く話し合うことができ、活動を再開していただくことができました。婚活は答えがない作業です。ゴールの期限も決められておらず、つらいこともあるかと思います。でも、一つひとつの出会いに感謝し、学べることがあると信じ、行動していけば運命の人があなたを待っています! あの時、たくさんの人に会ったからこそ、「この人に巡り合えたんだ!」という方にきっと出会えます。ここ(婚活中)はあくまで、通過地点と信じて頑張っていきましょう。活動中につらいことがあったらいつでもご相談ください。(新宿店アドバイザー)

記事内には取材カップルからご提供いただいた写真が含まれています。また、コメントを掲載しているアドバイザーの所属店舗は会員さまの活動当時のものです

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